痛ましい事件が、起ってしまった。長崎市で、離婚後に2歳の子どもを元夫に会わせにきた元妻が刺殺され、その後に元夫が自宅で首をつって自殺したのである。元妻は、元夫からのストーカー被害を警察に相談し、「元夫からのメールの内容が怖い」と話していた。警察はストーカー規制法に基づいて元夫に警告できることを伝えたが、野中さんは「報復が怖い。とりあえず親族と相談する」と断っていたという(<長崎女性殺害>「元夫からのメール内容が怖い」県警に話す 毎日新聞1月30日)。 ストーカー規制法に引っかかるほどの被害にあるのに、報復が怖くて警告すらできない状態で、なぜ子どもを会わせたのだろう。ニュースを書くときには、だいたいの事情を記者さんに問い合わせてから書くことも多い。今回は、詳しい事情はわからないため躊躇っていた。しかし、被害者の落ち度であるかのように責めるような報道も出てくるに及んで、いてもたまらず書くことに