パリ市大金章のベスト・シェフの授賞式で、仏パリ市庁舎を訪れたジョエル・ロブション氏(2016年1月撮影)。(c)AFP / Francois Guillot 【8月28日 AFP】一流シェフによる料理と聞いて、マッシュポテトを最初に思い浮かべる人はいないだろう。6日に亡くなったフランス料理の巨匠ジョエル・ロブション(Joel Robuchon)氏が作るマッシュポテトは完璧だった。そのようにシンプルな料理を完璧に作れるという事実は、ある意味で彼の人柄を表していた。地に足がついていて、親しみやすく、芸術家で、自分の才能に愛情を注いでいた人。ローストチキンの描写だけで人々の食欲をそそる才能がある人だった。 私はAFPで3年間、食の担当をしていた。有名シェフが亡くなった時はいつも、真っ先にロブション氏に電話した。ロブション氏は有名シェフ全員を知っていたし、シェフたちもロブション氏を知っていた。常に