中国の新疆(しんきょう)ウイグル自治区での人権侵害を巡り、米国と中国の対立が激しさを増している。その舞台である同自治区南部の3都市を訪れると、少なくとも15カ所のモスク(イスラム教礼拝所)の閉鎖・破壊が確認できた。ワシントンで16日に開かれる日米首脳会談ではウイグル問題への対応も焦点となり、日米首脳の発言が注目されている。 (新疆ウイグル自治区で、中沢穣、写真も)
新型コロナウイルスのワクチンは、国内でも複数のチームで開発が進められている。欧米で開発されて接種が進むのは、病原体に合わせて素早く設計できる新タイプの「RNAワクチン」。実は国内でもRNAワクチンの開発が治験直前まで進んでいたが、2018年に国の予算打ち切りで頓挫した。研究者は「日本は長年ワクチン研究を軽視してきた」と指摘し、欧米と差がついた現状を憂慮する。(森耕一)
東京五輪聖火リレーで目立つスポンサー車両を映し、ツイッターで約90万回再生された動画を3月28日、私は削除した。大音量の音楽やDJ(ディスクジョッキー)による異様な演出を問題視した動画で、削除という判断には「おかしい」という抗議の声もいただいた。なぜ削除したのか。背景にはメディアの動画公開を撮影から「72時間」とし、公道で撮影した動画すら規制する国際オリンピック委員会(IOC)の独自ルールがあった。(原田遼)
八月に発足したデジタル編集部の仕事は、ウェブ版の東京新聞で記事を配信すること。速報や紙面で載りきらない長い記事、動画、動くグラフなど多彩な方法でニュースを伝えている。 送り手と読み手の双方向性もウェブの利点だ。どの記事を何人が、どの部分まで、どれだけの時間をかけて読んだのか、いろんなデータが浮き彫りになる。パソコンの画面で、リアルタイムで動く数字の先に、記事を読む人の姿を想像する。 反響をじかに見て取れるのは面白いが、同時に怖い。自分が書いた記事への反応も一目瞭然。ジャーナリズムは数字がすべてではないけれど、記者が数字に無頓着すぎたことも読者離れの一因と思っている。まずは現実を知り、読者を知ることから。
東京・銀座で托鉢(たくはつ)を続け、東日本大震災の被災地で死者を弔い続けた一人の僧侶が、新型コロナウイルス感染症で亡くなった。66歳。「まだ、どこからか現れそうだけど―」。その精力的に動く姿を知る人は、突然の死に衝撃を受けている。
新型コロナウイルスのPCR検査を巡り、東京都外に住む人から郵送された唾液の検体を都内の医療機関が陽性判定し、都内の感染者に計上される事例が増えている。法律上、都内の保健所に報告されるためだ。実際の新規感染者は100人を切っていたのに、発表で「7日連続で100人超」となった例もある。逆に他県などでは実数よりも発表人数が少なくなり、正確な感染情報の発信が課題となっている。(小倉貞俊) 唾液による検査は、厚生労働省が7月中旬、無症状者でも有効性を認めた。以降、希望者が自己採取した検体を郵送で受け付け、診断する医療機関が目立ち始めた。医師や保健所が必要性を認めた行政検査ではない自主的な検査のため、医療機関が充実している都内に送られることが多いという。 都によると、こうした陽性判定の事例は散見されていたが、10月に入って増加。1週間単位で見ると、9月29日~10月5日の週の4人から、その後、14人、
こんばんは。ありがとうございます。ジョン・ルイス下院議員は亡くなる前に、こう書きました。「民主主義は状態ではなく行動である」と。その意味するところは、アメリカの民主主義は決して保証されていないということです。私たちがそのために闘い、守る意志があってこそ強いものになります。当然のものとして受け止めてはなりません。
政策提言を行う国の特別機関「日本学術会議」が、新会員として内閣府に推薦した法律・歴史学者ら6人の任命について、菅義偉首相が拒否していた問題。6人は安全保障関連法や特定秘密保護法などで政府の方針に異論を示してきた。政府の意に沿わない人物は排除しようとする菅政権の意図が浮かぶ。 ■東京大社会科学研究所教授の宇野重規(しげき)教授(政治思想史) 2013年12月に成立した特定秘密保護法に対し、「民主主義の基盤そのものを危うくしかねない」と批判。「安全保障関連法に反対する学者の会」の呼び掛け人にも名を連ねていた。07年に「トクヴィル 平等と不平等の理論家」でサントリー学芸賞受賞。 ■早稲田大大学院法務研究科の岡田正則教授(行政法) 「安全保障関連法案の廃止を求める早稲田大学有志の会」の呼び掛け人の1人。沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設問題を巡っては18年、他の学者らとともに政府の対応に抗議する声
東京都の新型コロナウイルス感染症対策を巡り、3月に厚生労働省クラスター(感染者集団)対策班の専門家から示された感染者数増加の予測文書2通を都が廃棄していた問題で、小池百合子知事は17日の定例記者会見で、「しっかりと情報は公開すべきだとの方向で、(担当部署に)指示している」と述べ、廃棄したデータを専門家から取り寄せると明らかにした。一転してずさんな公文書管理を認めた格好だ。ただし、文書を廃棄した是非については言及を避けた。(中沢誠、小倉貞俊) 問題は本紙の報道で判明。都によると、廃棄した2通のうち、3月17日に押谷仁・東北大教授から示された文書は「現状の対策のままでは2週間後に都内で感染者が約1万7000人に増える」との内容だった。その後、内容を精査した同19日文書は「約3000人」になると記載。同21日の最終的な予測は「320人」とされ、小池知事は同23日の会見で、「320人」の数字のみを
国の持続化給付金事業を担う一般社団法人サービスデザイン推進協議会が設立から四年で、同事業を含め十四事業を計千五百七十六億円で経済産業省から委託されていた。うち九件を、広告大手の電通や人材派遣のパソナなどに再委託していたことも判明。残りの五件でも事業の大半を外注していた例があり、法人本体の実体の乏しさがより浮き彫りになった。 (森本智之) 過去の再委託の事例は経産省が国会議員に示した資料で明らかとなった。法人が再委託をした事業九件のうち、電通グループに七件、パソナには二件と法人の設立に関与した企業を中心に事業を回していた。 法人の不透明さが発覚する発端となった持続化給付金では、委託費の97%に当たる七百四十九億円が再委託費として電通に流れている。電通が設立に関与した法人から電通に事業が再委託される経緯について、両者はこれまで「回答を控える」としている。経産省は現時点で、持続化給付金以外の事業
首相が各界の著名人らを招いて毎年四月に東京・新宿御苑で開く「桜を見る会」の費用が、二〇一八年度は予算の三倍となる約五千二百万円に上ったことが、十三日の衆院決算行政監視委員会で明らかになった。第二次安倍政権の過去五年間、同じ額の予算を計上しているが、実際の支出は毎回、予算を上回り、増え続けている。参加者の増加が主な原因だ。 会の予算は、一四年度以降は毎年度千七百六十万円余。支出は一四年度の約三千万円から年々増加。参加者も一四年度の約一万三千七百人から、一八年度は約一万七千五百人に増えた。本年度は四月十三日に開かれ、参加者は約一万八千二百人に膨らんだ。支出は確定していない。 費用は、会場設営や警備費、飲食費に充てられる。内閣府の担当者は同委員会で予算額について「準備、設営に最低限必要となる経費」と説明。その上で「実際は金属探知機などのテロ対策強化や参加者数に応じた飲食提供など、予算額を上回る経
欧米メディアとは異なる地元の視点での中東報道で高い評価を受けてきたカタールの衛星テレビ局アルジャジーラへの風当たりが強まっている。「テロ組織を支援している」としてカタールとの国交を断絶したサウジアラビアやエジプトなど中東四カ国は、関係正常化の条件としてアルジャジーラの閉鎖を要求。中東メディアによると、四カ国の情報相は三日、サウジ西部ジッダで、アルジャジーラ問題を協議した。報道姿勢がどう変わってきたのか、元記者らに聞いた。 (カイロ・奥田哲平、写真も) アルジャジーラは、一九九六年にカタールのハマド首長(当時)の出資により設立。国際報道で定評のある英BBC放送の元スタッフらが参加し、米中枢同時テロの首謀者ビンラディン容疑者の声明を報じるなど存在感を高めた。強権体制や君主制国家の御用メディアが多い中東で、自由で独立した報道機関と評されてきたが、最近、周辺国から「過激派のプロパガンダ」と非難を浴
日本国憲法の成立過程で、戦争の放棄をうたった九条は、幣原喜重郎(しではらきじゅうろう)首相(当時、以下同じ)が連合国軍総司令部(GHQ)側に提案したという学説を補強する新たな史料を堀尾輝久・東大名誉教授が見つけた。史料が事実なら、一部の改憲勢力が主張する「今の憲法は戦勝国の押しつけ」との根拠は弱まる。今秋から各党による憲法論議が始まった場合、制定過程が議論される可能性がある。 (安藤美由紀、北條香子) 九条は、一九四六年一月二十四日に幣原首相とマッカーサーGHQ最高司令官が会談した結果生まれたとされるが、どちらが提案したかは両説がある。マッカーサーは米上院などで幣原首相の発案と証言しているが、「信用できない」とする識者もいる。 堀尾氏は五七年に岸内閣の下で議論が始まった憲法調査会の高柳賢三会長が、憲法の成立過程を調査するため五八年に渡米し、マッカーサーと書簡を交わした事実に着目。高柳は
故赤塚不二夫さんの漫画「おそ松くん」を原作に、主人公の六つ子の成人後を描いたアニメ「おそ松さん」(テレビ東京、月曜の深夜一時三十五分)が、若い女性を中心に大人気となっている。グッズは爆発的に売れ、表紙に採用したアニメ誌は重版、イベントには行列ができる。カラ松ガール、チョロ松ガールなど、六人の中で特に好きな一人を「推し松」とする“松ガール”も多い。女性たちの心をがっしりとつかむ怪現象の秘密に迫った。 (鈴木学) 東京・池袋のアニメ専門店「アニメイト池袋本店」の店頭に置かれたキッチンカーに女性の行列ができる。車体には六つ子が描かれ、六つ子それぞれをイメージしたドリンクなどが提供される。限定グッズも人気だ。本店隣のビルでも「おそ松さん」とコラボレーションした着席形式の「アニメイトカフェ池袋3号店」が営業中。ともに二月十四日までの期間限定で、利用は予約抽選制だ。
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