2021年7月30日 憲法個人情報メディアIT・インターネット 「フィルターバブルの進行する中で ―― 情報の多様性確保と主体性の回復」 弁護士 二関辰郎 (骨董通り法律事務所 for the Arts) 同じ経験をしても人によって感じ方は異なる。同じ情報に接しても人によって受け止め方は異なる。よくあることだが、本コラムで取り扱うのはそういうことではなく、他の人と同じだと思っていた情報が、実は各人向けに加工(パーソナライズ)されていて、そもそも接する情報が人によって異なるという話だ。 テレビ、ラジオ、新聞、雑誌では、他の人と自分が見る情報は、地域や版による違いなどを別とすれば同じである。しかし、インターネット上ではそうではない現象が進行している。そういった現象を指す言葉に、フィルターバブルとかエコーチェンバーがある。本コラムでは、割と多方面に話が及び多数の用語に触れることや、わかりやすさ重