宇宙時代の到来に先駆けて、世界で初めて宇宙を旅した大麦の子孫を原料にした「宇宙ビール」が誕生することになった。サッポロビールが実験的に醸造し、11月にも大瓶100本程度ができあがる。味は通常のビールと大きな差はないというが、残念ながら市販の計画はない。 「宇宙ビール」は2006年に5カ月間、国際宇宙ステーション内に保管された大麦種子の子孫が原料。サッポロビールは宇宙から戻った大麦種子のうち、4グラムを栽培して増産。今年の収穫量が45キログラムにまで増えたため、宇宙ビールの醸造を決めた。 宇宙に行った大麦の種子は、ロシア科学アカデミー生物医学研究所と岡山大学の杉本学准教授の共同研究に利用された。無重力などの宇宙の環境が大麦の生育に与える影響を調べることを目的に、サッポロビールの自社開発品種「はるな二条」26グラムが宇宙船内に持ち込まれた。うち10粒は船内で発芽し、残りは地球に戻ってから栽培さ