【エキスパートEye】 もはやジェノサイド(大量虐殺)ではないのか。イスラエル軍によるガザ地区への攻撃は小出しの形を取りながら、確実に規模を拡大している。 27日にあった国連の緊急特別会合で「即時かつ持続的な人道的休戦」を求める決議案に193カ国中、120カ国が賛成した国際世論に配慮したと見せかけながら、実際には大規模な地上侵攻へ向けた橋頭堡(きょうとうほ)づくりが進んでいる。 現在、イスラエル軍が行っているのは武装勢力ハマスの反撃を押さえ込み、自軍の犠牲を最小限にとどめてガザ地区を全面的に支配する占領作戦である。 イスラエル側の犠牲者数はハマスによる襲撃があった10月7日からさほど増えていないが、ガザ地区の犠牲者は空爆によって連日、数百人単位で増え続けている。ガザでは子どもを含む一般人の被害が際立ち、明らかに国際人道法に違反する。「どっちもどっち」という話ではない。紛争にも国際法があり、