「PH1-ProⅡ」の回路ブロックの一部。色の違いがサ ブブロックの領域を表している。赤い点線で示した上 部の紫色,オレンジ色,薄水色の領域がミッキーマウ スのシルエットに似ていなくもない。 PH1-ProⅡ の開発が正念場を迎えるのは,ここから先だった。ソフトウエアのバグが一向に減らなかったのである。BDレコーダーの量産を予定する2007年9月まで半年を切っていた。 ソフトのバグが終息しない 限られた時間の中でマイクロコードからアプリケーション・ソフトまで,すべての要素を並行開発する必要があった。マイクロコードを部分的に動かすと,すぐにデバイス・ドライバを積み上げ,デバイス・ドライバがある程度動くと,アプリケーション・ソフトを開発した。このため,アプリケーション層で問題が見つかると,その原因がどこにあるのか見極めが付かない。こうしたトラブルが多発し,進捗の足を引っ張っていた。 そこで楠見