高い知能や、さまざまな領域で特別な才能を有する「ギフテッド」。2023年4月より文科省がこうした児童に対する支援事業を開始したことでも話題になっている。実は過去、東京大学が5億円をかけて「特別な才能をもつ子ども」たちを育てるプロジェクトを行ったことをご存じだろうか。しかし、その計画は実質5年で終了。なにがあったのか。プロジェクトを率いた教授に聞いた。<阿部朋美・伊藤和行著『ギフテッドの光と影 知能が高すぎて生きづらい人たち』(朝日新聞出版)より一部抜粋・再編集>
「日本の学校から『いじめ自殺』がなくならない根本理由」で福井県の中学校で起きてしまったいじめ自殺事件を分析した、いじめ研究の第一人者・内藤朝雄氏。 このケースでは調査報告書のなかに「発達障害」という語が19ヵ所みられ、大きなポイントとなっている。診断数が急増し発達障害ブームとも言える中、この概念をどう捉えればよいのか。 発達障害という枠組みには、どんなポジティブな側面があり、また問題点があるのか。批判的に考察しながら、新たな枠組みを提案したい。 前回の記事はこちら:いじめ研究の第一人者が問う、日本の学校が染まる「全体主義」の核心 「発達障害」のストーリーとは? 現在の「発達障害」の第一人者たち、つまり「発達障害」に関して医学生や医師を指導し、著作や学会などで方針を導き啓蒙する精力的な指導者たちの、最大公約数的な基本方針は次のようなものになっている。 (遺伝子の関与が大きく、神経生物学的な基
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