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ブックマーク / honz.jp (26)

  • 『保守とは横丁の蕎麦屋を守ることである』書けなくなった批評家を救ったもの - HONZ

    ひさしぶりに会った知人の変貌ぶりにショックを受けることがある。書を書店で見かけた時の驚きもそれに近い。表紙の男性と著者名が一瞬つながらず、人だと気づいて衝撃を受けた。別人のように痩せている。それも何か大病を患ったことをうかがわせるような痩せ方ではないか。 90年代からゼロ年代を通じた福田和也の活躍ぶりは、まさに「飛ぶ鳥を落とす勢い」という言葉がぴったりだった。「月300枚書く」と人が言っていたように、文芸評論や時事評論、エッセイ、コラムを書きまくり、ワイドショーのレギュラーコメンテーターを務め、文芸誌『en-taxi』を編集し、母校である慶應大学の教壇にも立った。当時、夜の街でもしばしば著者を見かけた。バリバリ仕事をしつつ遊びもこなす姿が眩しかった。 著者を知ったのは学生時代のことだ。江藤淳に才能を見出されたというふれこみで、雑誌『諸君!』でいきなり連載が始まった。破格の扱いだった。

    『保守とは横丁の蕎麦屋を守ることである』書けなくなった批評家を救ったもの - HONZ
    atashi9
    atashi9 2023/05/07
    脇道にそれる事ではない
  • 『下級国民A』格差社会が生み落とすもの、美しい国の不都合な真実 - HONZ

    書は62歳で「住所不定無職」の新人作家として鮮烈なデビューを果たした作家、赤松利市が経験した、東日大震災の復興事業に関するルポルタージュだ。 著者、赤松は35歳で起業し、一時は年収2000万円を超えていた。しかし、ある事情により会社は倒産。以後、厳しい生活を強いられる。 そんな折、東日大震災が発生。土建業を営む知人の社長から相談を受ける。震災後の復興バブルに乗るべく専務である息子を東北に派遣するので、「営業部長」となって同行してほしい、儲けが出れば半分は赤松の取り分にするという内容だ。土木業は未経験だが、儲けを出せば利益の半分を手にできる。人生逆転のチャンスだ。そう思い仕事を引き受ける。 だが、そのもくろみはすぐに崩れさる。復興バブルに便乗するべく東北に集った零細企業たちが、大手ゼネコンのように現場全体を請け負うことは不可能だ。零細企業は、大手が請け負った現場に作業員を派遣する、人工

    『下級国民A』格差社会が生み落とすもの、美しい国の不都合な真実 - HONZ
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    atashi9 2020/06/11
  • 『「うつ」は炎症で起きる』 「それは体の問題」という新たな視点 - HONZ

    若い医師はあるとき、リウマチ性関節炎と診断されていた女性患者がうつ病をも患っていることに気づいた。そのささやかな発見に気をよくした彼は、上機嫌で先輩医師にその旨を伝える。だが、先輩医師から返ってきた反応はきわめて淡白なものであった。「うつ病? そりゃ、君だってそうなるだろうよ」。 以上は、書の著者エドワード・ブルモアが内科の研修医時代に実際に経験したことである。そしてそのエピソードは、うつ病がこれまでどのように扱われてきたのかをよく物語っている。それはすなわち、「うつ病のような精神疾患はすべて心の問題だ」という扱われ方である。「そりゃ、君だって関節炎のことで悩むだろうし、そうしたらうつ病にでもなるだろうよ」というわけだ。 しかし、著者はいまやまったく別様に事態を見ている。その見方は、かつては自分でも「いかれている」と思えたようなものだ。著者曰く、先の女性患者は「リウマチ性疾患のことを思い

    『「うつ」は炎症で起きる』 「それは体の問題」という新たな視点 - HONZ
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    atashi9 2019/06/12
    すげえ失敗軽く見てるメディア業者とテレビ局、ネットメディア業者これどうするんだろうな
  • 『人を襲うクマ』すべて自己責任、なのか? - HONZ

    大正4年に北海道の開拓集落で死者8人を出した、三毛別ヒグマ襲撃事故。昭和45年に大学生のワンゲル部員3人が亡くなった、日高山脈でのヒグマ事故。記憶に新しいところでは、昨年5月に秋田県鹿角市で起きた4件のツキノワグマによる死亡事故。人とクマとの軋轢、その歴史は長い。 だが、書でも「クマが人を襲う理由も、99%以上はクマが自分自身の安全を確保するための防御的攻撃である」と解説されているように、上記のようなケースは例外中の例外である。それでも毎年、クマによる人身事故は発生するし、それがネットニュースなどで流れるたびに、コメント欄には「被害者の自己責任論」が投稿される。 しかし、書を読了後も、すべての事故を「自己責任」と言えるだろうか――? 書は、上述の日高山脈での事故の詳細や、クマをよく知る猟師の話、実際に襲われた人たちへのインタビュー、専門家による解説を柱に展開される。「無知で無謀な行為

    『人を襲うクマ』すべて自己責任、なのか? - HONZ
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    atashi9 2018/07/20
  • 『教養としての社会保障』 - HONZ

    少子高齢化が進む中で、社会保障の持続可能性について不安を持つ人々が増えているようだ。「年金は破綻する」といった論調などその最たるものであろう。僕は半世紀近く生命保険業界に身を置いてきたので補完関係にある社会保障については昔から興味があったが、この分野では信じられないようなトンデモが多くバランスの取れた概説書に出会った記憶があまりなかった。 社会保障は、マクロの風景(制度の全体像)とミクロの風景(私をどうしてくれるの)とが乖離しているので理解が難しいのだ。書を読んでようやく探し求めていた良書に巡り会えた感がした。 書は3部構成をとっている。第Ⅰ部では、ビスマルクに始まる系譜、基哲学からわが国の社会保障制度の概要まで制度の基が過不足なく語られる。社会保障があるからこそ、人は「思い切って飛べる」のだ。 第Ⅱ部はマクロから見た社会保障。少子高齢化に喘ぐ社会の現状、産業としてGDPの2割を

    『教養としての社会保障』 - HONZ
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    atashi9 2017/09/05
  • 『文庫X』は、HONZでおなじみのあの一冊! 正体を隠すことで、どれだけ読者層が変わったのか? - HONZ

    今年、注目を集めたランキングというものがあったら、間違いなく上位に入ってくるだろう1冊があります。それが『文庫X』。盛岡のさわや書店フェザン店さんが、1冊を熱いコメントで覆い覆面としてタイトルを隠して売り続けた作品です。夏から今まで、長い期間正体不明のとされてきた作品が12月9日にヴェールを脱ぎました。 文庫Xの正体はHONZ読者にはおなじみの、『殺人犯はそこにいる』です。すでに何度もレビューにも登場している作品ですが、この作品が『文庫X』としてどう売れていたのかを改めて見てみたいと思います。 『殺人犯はそこにいる』の文庫版の発売は今年の5月末。単行でも売上が上がっていたこともあり、発売から堅調な売上を見せていました。とはいえ、ノンフィクションの文庫はそこから大ベストセラー…というわけにはなかなかいかないのが現実です。さて、発売から12月までの日別売上グラフを見てみましょう(日販

    『文庫X』は、HONZでおなじみのあの一冊! 正体を隠すことで、どれだけ読者層が変わったのか? - HONZ
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    atashi9 2016/12/14
    全然知らなかった
  • 『道徳感情はなぜ人を誤らせるのか』悲劇への道は、共感の心で敷き詰められている - HONZ

    SNSに功罪はあれど、「共感をベースにした評判社会」という言葉には何か否定できないものがある。他人の喜びや悲しみといった感情に寄り添うことができ、周囲からどのように思われているか可視化される状態であれば、さぞかし理想的な社会になるはずだ。 しかし、実態はどうだろうか。人々のつながりは誹謗中傷や負の感情を運ぶ時の方が勢いが強く、よりスキャンダラスな方向へと向かっているような印象も受ける。ならば、世の中は「共感をベースにした評判社会」とは違う方向へ進んでいるのだろうか? 書はこのような疑問に対して、明快に回答する。むしろ、これは共感をベースにしているからこその動きであると説くのだ。驚くのはそのメカニズムを、1942年と1950年に起きた2つの冤罪事件(浜松事件と二俣事件)、そして1759年に出版されたアダム・スミスの『道徳感情論』という2種類の要素から解き明かしていることだ。 なぜ、SNS

    『道徳感情はなぜ人を誤らせるのか』悲劇への道は、共感の心で敷き詰められている - HONZ
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    atashi9 2016/06/08
  • 『数学する身体』僕が身体で感じていたことは、嘘でも無駄でも無かったんだ - HONZ

    発売されるやいなや大きな反響を呼んでいる、『数学する身体』。お待ちかねの客員レビュー第三弾は、はてな株式会社の近藤淳也さんが登場。「数学は情緒だ」という独立研究者・森田真生の言葉を聞いた時、近藤さんが直感的に感じたものとは何だったのか? (HONZ編集部) ※客員レビュー第一弾、第二弾 森田くんが初めて書いた。「数学する身体」。 わざわざ「を届けたいので」と、会社の近くまで足を運んでくれて、ランチを共にしながら渡してくれた。 構想ができてから書き上げるのに4年かかったという。 もともと、文章を書くときにはとんでもなく集中して、丁寧に言葉を積み上げて、何度も何度も読んで味わえるような、スルメみたいな精緻な文章を書く森田くんが、初めて1冊のを書いた、という。 もうそれだけで、読む前から、これはすごいだ、ということは分かっていた。 すごいというのは、とにかく、中身云々の前に、通常で

    『数学する身体』僕が身体で感じていたことは、嘘でも無駄でも無かったんだ - HONZ
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    atashi9 2015/11/13
    おおお近藤淳也
  • 『権力の終焉』が、競争のルールを書き換える - HONZ

    国民国家システムは終焉を迎えつつあり、国家権力は衰退していると多くの書籍は言う。その一方で新聞やネットには、強行採決、右傾化というキーワードが飛び交う。 資主義システムでは経済の格差が広がる一方であることが示される傍らで、政治権力における格差の縮小傾向を示す様々な出来事も起こっている。 これらは一体何を意味するのだろうか? スマホやソーシャルメディアといったITの進化によって、権力が大きなものから小さなものへとシフトする。それ自体は、疑いの余地もないことである。だがそれだけで全てを片付けるのは、少し部分的で表面的であるのかもしれない。 権力とは、ほかの集団や個人の現在または将来の行動を命令したり、阻んだりする能力のことを指す。誰だって権力を手中に収め、世界を思うがままにしてみたいと願望はあるだろう。しかし、苦労して権力を手にしたところで、その力を行使できる範囲は限定的なものなっているーー

    『権力の終焉』が、競争のルールを書き換える - HONZ
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    atashi9 2015/07/22
    うっわふるくさい。よく恥ずかしくないな。
  • 『超ひも理論をパパに習ってみた』 - HONZ

    「シャープペンシルを使って文字を書くためにはどんな力が必要ですか?」と質問されたら、あなたはどのように答えるだろうか。 シャープペンシルを持って動かすための筋力、芯が紙を滑ることで作られた黒鉛の粉を紙の繊維のなかに残すのだから摩擦力、文字を書くのだから思考力も必要だ、などと答えるのではなかろうか。 しかし、世界中の物理学者に同じ質問をすると全員から同じ答えが返ってくるはずだ。それは電磁気力である。物理学者たちにとって力は4種類しかないからだ。重力、電磁気力、弱い力、強い力である。 筋力も摩擦力も脳の働きもすべて 電磁気力が引き起こした現象である。いろいろな原子をまとめて水やタンパク質などの分子を形作るのは電磁気力だし、その分子同士がどう結合し動くかも電磁気力によって決められる。それでは他の3つの力は何を意味しているのだろう。 重力については説明する必要はないだろう。宇宙で無重力状態を体験す

    『超ひも理論をパパに習ってみた』 - HONZ
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    atashi9 2015/05/02
  • 小さな虚構が闇を食う『黒い迷宮 ルーシー・ブラックマン事件15年目の真実』 - HONZ

    ルーシー・ブラックマン事件は、2000年7月に元英国航空の客室乗務員 ルーシー・ブラックマンさんが失踪し、神奈川県三浦市の海岸近くにある洞窟でバラバラ遺体で発見された事件である。 この事件については、これまでにも様々な報道がなされてきた。だが、それら一つ一つを時系列で丁寧につなぎあわせていっても、決して全貌は見えてこない。この事件に関わる実に奇妙な人物たちの存在、そして社会の表と裏が複雑に入り乱れた彼らをとりまく状況を考えれば、無理もないだろう。六木のホステス、犯人の生い立ち、SM愛好家、便利屋、警察のシステム…。 おそらく犯人でさえ知り得なかったであろう事件の全貌に挑んだ著者は、日在住歴20年に及ぶ英「ザ・タイムス紙」の東京支局長を務める人物。10年以上の取材期間をかけて見えてきた、ルーシー・ブラックマン事件の真実とは一体何だったのか? この事件を紋切り型のフレームに当てはめてみれば

    小さな虚構が闇を食う『黒い迷宮 ルーシー・ブラックマン事件15年目の真実』 - HONZ
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    atashi9 2015/05/02
  • 『首都水没』東京が直面する自然災害による危機 - HONZ

    8月20日未明、広島市を襲った豪雨は死者・行方不明者80名を超える大惨事を引き起こした。被害が大きかった安佐北区周辺で観測された1時間あたりの最大降水量は120ミリを超えており、さらに水分を含みやすいこの地方特有の「まさ土」が被害を拡大させたといわれている。 この特殊な地質や地形などから、広島県には3万個所を超える土砂災害危険個所があるという。そのため被害にあった住民たちは、ある程度は山裾が危険であることを理解していたのではないかというテレビ解説者もいたほどだ。 しかし、そのテレビ解説者が住んでいる東京も広島の山裾と同等か、それ以上に危険であることは知られていない。多くの人は自分だけは安全なところに住んでいるのだと思っているだけなのだ。 書『首都水没』によれば、東京で大地震が発生した場合、揺れが収まったら即座に地下鉄から脱出せよという。もともと荒川河口付近は海水面より低いゼロメートル地帯

    『首都水没』東京が直面する自然災害による危機 - HONZ
  • これを読まずに日本の未来は語れない『石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか?』 - HONZ

    帯にはLNG船の写真と「日の丸」のような赤丸。その赤丸の中には「HONZ成毛眞氏大興奮!」と白抜き文字。そりゃあ間違いなく面白そうだと、書店で慌てて買ってみた。 なんてことはなくて、きっちりとゲラを読みこんだ上で、帯文の一助としていただいた。まさにこれを読まずに日の未来は語れないと考えたからだ。著者は三井物産でエネルギー関連事業に携わってきた岩瀬昇さんだ。あとがきを読んで気づいたのだが、ライフネット生命の岩瀬大輔社長のお父上らしい。 帯裏には「エネルギー界の池上彰さん誕生!」とある。まさに読み込んでいる途中からそう感じていただ。シェールガスや石油の現状は、専門的、技術的、国際政治的、流動的であり、理解しにくいことの筆頭なのだが、これまでそれを丁寧に説明してくれるはなかった。 アメリカで起こっているシェールガス革命のインパクトは知っているつもりだった。世界最大のエネルギー消費国であるア

    これを読まずに日本の未来は語れない『石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか?』 - HONZ
  • 『テクニウム』 - 利己的なテクノロジー - HONZ

    もしも地団駄というものが踏めるものであるのなら、この一冊を読みながら踏んでみたいと思う。 原題は『What Technology Wants』=テクノロジーの望むもの。テクノロジーの歩みを『種の起源』のように捉え直すという束ね方に独創性があり、これまでに見聞きしてきた様々な知識が一の線でつながるようなダイナミズムに満ち溢れている内容だ。おかげで、を呼ぶような深みにはまってしまい、関連書籍から逃れられなくなってしまったほか、一体、これまで自分はその手のの何を読んでいたのだろうかとショックを受け、何もかもを一から学び直したい気持ちになった。 一口にテクノロジーと言っても、書で取り扱う対象は非常に幅広い。Facebook、Googleといった昨今のネット上のものから、電信・電話、言語や法律、石器、火の使用といった太古のものまで。日頃、その存在を意識しないほど浸透しきったものであればあ

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    atashi9 2014/07/15
    これか
  • 神に近い存在『鳶』 - HONZ

    上空数百メートルを自由自在に飛び回る、リアル「鳶」職人ライフ。姿を見かけたことはあってもよく知らない――内実が書かれているのだけれど、とにかく、鳶の人たちは、熱い! 写真を見ているだけでドキドキしてくる。 とはいっても、そもそも鳶というのはどういう職業なのか。曖昧に捉えている人が多いのだろう。「鳶=ドカタ」ではない。そう、初っ端に書いてある。 鳶職人視点では、「ドカタ」とは、地面に近い部分や地下で、穴を掘ったり整地したり、土木工事に携わる人たちのことで、の中で主に紹介している高層建築の工事現場では、「土工」や「コンクリート工」のことを指すそうだ。 工事現場にはさまざまな関係者が出入りする。「基礎工事」→「躯体(くたい)工事」→「電気設備工事」→「内装仕上げ工事」→「外構工事」と進む工程の中で、だれよりも先に現場に入って柵や鉄骨を組む人たち、それが、鳶職人だ。仕事内容の凄まじさからなのか、

    神に近い存在『鳶』 - HONZ
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    atashi9 2014/07/15
    読みたい
  • 『申し訳ない、御社をつぶしたのは私です。」前代未聞のビジネス書! - HONZ

    このはいまごろ、書店のどのあたりに置かれているのだろう。コア・コンピタンス、バランススコアカード、プロセス・リエンジニアリングなどという、カタカナ用語に埋め尽くされたビジネス戦略書コーナーの一角であろうか。それとも立派なビジネス書の売上に悪影響があるからと、占いのコーナーにでも追いやられているのだろうか。 ビジネス戦略書コーナーにあって、書の日語だけの長いタイトルは異質だ。刺激的なのはタイトルだけではない。帯には「前代未聞!気鋭のコンサルが内幕を暴露した全米騒然の問題作!」「マッキンゼー、デロイト……コンサルの持ち込む理論もチャートも改革も、じつは何の意味もなかった」とじつに扇情的な言葉が並ぶのだ。そして副題はなんと「コンサルタントはこうして組織をぐちゃぐちゃにする」だ。 現役のエリート戦略コンサルタントにとっては営業妨害そのものだし、経営者にとっては経営課題を丸投げできる外注先がな

    『申し訳ない、御社をつぶしたのは私です。」前代未聞のビジネス書! - HONZ
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    atashi9 2014/06/18
  • 『暴露 スノーデンが私に託したファイル』世界24カ国同時発売−世界初レビュー - HONZ

    書は世界24カ国同時発売である。日では日朝から書店店頭に並べられている。ということはこのレビューが世界最速になるかもしれない】 このレビューを書くため、「スノーデン」や「NSA」などのキーワードを20回以上Googleで検索し、何件かの事実確認をするためにMicrosoft Office 365を経由してメールを送受した。すでにこれらの通信は北米大陸のどこかに存在するサーバーに蓄積されているかもしれない。 “バウンドレス・インフォーマント”と呼ばれるプログラムが、2013年3月8日から1ヶ月間で世界中から傍受したメールは970億件以上、通話は1240億件以上だ。なかでもイランやパキスタンなどは140億件を超えている。それどころか、傍受が禁止されている米国内や、技術的に難しいはずの中国からですら30億件以上のメールと通信データを収集している。もちろん日も例外ではない。米国企業に勤務

    『暴露 スノーデンが私に託したファイル』世界24カ国同時発売−世界初レビュー - HONZ
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    atashi9 2014/05/26
  • 江戸の科学する心『江戸の理系力』 - HONZ

    「日を知るには、明治維新前の科学を見るのがおもしろい。」雪の科学者、中谷宇吉郎が自身のエッセイの中で語っていた。日の科学は、明治以後になって輸入され、模倣されたものが多い。だから中谷宇吉郎は、明治維新前の日の科学を解釈し、独創性ある隠れた科学を堀り起こした。特に江戸時代は、自然科学に目覚め、数学を生活の中に取り入れ、医療も格段に発展した時期でもある。書は、この中谷博士の「日の心」を探求する姿勢を踏襲するものではないだろうか。 「江戸の天文暦学」「江戸の測量術」「江戸の医学」「江戸の数学・和算」「江戸を彩る理系人たち」という5つの章から構成され、天文暦学者・渋川晴海にはじまり、測量家・伊能忠敬、北方調査団・間宮林蔵、医師・華岡青州、和算家・関孝和、草学者・平賀源内など、様々な科学者の経歴や功績を追いかけていく。読みやすさにもこだわり、図版が多数挿入されている点も嬉しいところだ。三

    江戸の科学する心『江戸の理系力』 - HONZ
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    atashi9 2014/05/03
  • 『ブラジルの環境都市を創った日本人』 まかせとき、まかせとき - HONZ

    世界三大瀑布の1つ、イグアス滝。それをブラジル側から擁するパラナ州の州都、標高900mの高原に位置する人口180万人の都市クリチバは、都市計画の成功例として世界的に有名な街だ。先導した市長のレルネルは1971年の就任当時33歳、市のマスタープランのコンペで最優秀賞をとった建築家であった。クリチバは、「醜くて、おどおどして、魅力がなく、そして貧しかった」。 レルネル市政の特徴は、環境を重視した施策だ。中央の幹線道路が歩行者専用道路に変えられて花が植えられる一方、通過タイミングに合わせて信号が変わるバス専用の高速レーンが作られ、公共交通機関が整備された。全市域の18%が緑地になっており、街路樹を除いた市民1人あたりの緑地面積は49㎡(東京都は4㎡以下)である。 そのようなクリチバを著者が初めて知ったのは1990年代、留学中に頻繁に取り上げられた時であった。アメリカの都市計画を学ぼうと渡米したに

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    atashi9 2014/04/13
  • 『有次と庖丁』そうだ 京都行こう - HONZ

    有次。「ありつぐ」と読む。京都市中京区のど真ん中、1200年以上の歴史を誇る錦市場にある庖丁と料理道具を販売する店だ。創業は永禄3年、西暦1560年。桶狭間の戦いがあった年である。8年後に織田信長が上洛し、戦国時代は終焉を迎えた。その時すでに有次は「日鍛冶宗匠三品家門人藤原有次」として鍛冶を営んでいた。 書はその有次と、有次の庖丁と、その庖丁を使う料理人と、そのすべてを育んだ京都を語るだ。語り部はだんじりで有名な大阪府岸和田市生まれの江弘毅。大阪人から見ても京都はややこしい土地だということが良く判るでもある。 このはこの春の関西旅行に持参するべき最良の友だ。東京人であれば品川あたりから読み始め、その日の夕方には錦市場の散策を楽しみ、夜にホテルのベッドで読み終える。そしてその旅行の最終日にはふと有次に立ち戻り、庖丁を一買うことになるであろう、そんなだ。 構成は有次の概略からはじ

    『有次と庖丁』そうだ 京都行こう - HONZ
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    atashi9 2014/04/13