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「セガのIPを拡大し、世界のモバイルゲーム市場でより多くの人々にリーチできるよう支援するアイデアにわくわくしています」 5月2日、フィンランドで開かれたプレスカンファレンス。現地のゲーム会社「ロビオ・エンターテイメント」(以下、ロビオ社)のアレクサンドル・ペルティエ・ノーマンドCEO(最高経営責任者)は、そう口にした。 セガサミーホールディングス(HD)傘下のセガは4月中旬、ロビオ社を買収することを発表した。イギリス子会社を通じて、5月から株式公開買い付けを行う。買収総額は7.06億ユーロ(約1037億円)に上り、資金はすべて手元現金から捻出する予定だ。 セガはこれまでにも海外の開発スタジオを複数買収し、売り上げ規模を拡大してきた。 2005年には「Total War」シリーズを開発したイギリスのCreative Assemblyを、翌年2006年には同じくイギリスに本社を置き、サッカーゲ
2022年に入り、2四半期連続で会員数が減少し、先行きが危ぶまれたNetflix(ネットフリックス)。10月18日(現地時間)に発表された第3四半期(7〜9月)決算では一転、241万人の会員数増加となった。アジア・太平洋市場が143万人の増加で全体の伸びを牽引したほか、減少が続いていた北米市場と欧州・中東・アフリカ市場もプラスに回復した。 初の会員数減少を発表した4月以降、Netflixはレイオフによるコスト削減など、複数の対策を打ってきた。2022年11月には新プラン「広告つきベーシック」を開始する。同プランの月額料金は日本では790円(税込)。従来の最安プラン「ベーシック」と比べ200円安い。 低価格プランの登場により会員数の増加が予想されるが、業績への影響がわかるのは次の第4四半期(10〜12月)から。会社予想では、第3四半期と比べ会員数が450万人増え、売上高が前年同期比6700万
ロシアのプーチン大統領が、ウクライナに軍隊を侵攻させたニュースは、世界に衝撃を与えた。第2次世界大戦以降、このような大規模な戦争は起こるはずがないという安心感が、世界にはあったのかもしれない。ロシア国内にプーチンを止める人間が果たしているのかどうか、世界中が憤りと不安に駆られている中で不透明極まりない状態が続いている。 もともとロシアは、チェチェンやシリアのアレッポで同様の侵略戦争を繰り返しており、民間人も含めて徹底的に破壊、殺戮する戦争を繰り広げてきた。 気になるのは、大量の大型兵器や人員などロシアが戦争に投じるお金だ。世界各国で、ロシア経済を封鎖するための政策が一斉に実施されているが、その効果はあるのか……。 そもそも戦争とは、多大な犠牲を払ってでもやるだけの価値があるものなのか。戦争をお金の面から見て、戦勝国になったとしてもペイできるのか……。戦争を経済の面から、その収支決算を考えて
ハンバーガーチェーンといえば、1971年に日本1号店を開店した最大チェーンのマクドナルドを始め、1972年設立のロッテリア、モスバーガーなどがわが国での老舗として挙げられる。後発チェーンとしては、1992年のフレッシュネスバーガーがある。 今回取り上げるバーガーキングは日本への上陸が1993年と後発組で、知名度、店舗数ともに他のチェーンにはやや後れをとる。また、「高い」というイメージを持っている人も多いかもしれない。 しかしここ最近、そうした状況に変化が生じてきている。同チェーンをめぐり、“バズる”という現象がたびたび起こっており、とくに若い人の間で知名度がぐんぐんアップしているのだ。バズる理由となっているのは、思い切ったブランド戦略だ。 「なんだか面白そうなブランド」 例えば、2020年1月、秋葉原店の近隣にあるマクドナルドが閉店した際、なぜかバーガーキングが店頭広告を出した。競争を繰り
いやはや、どんでん返し続きの1週間であった。 11月3日のアメリカ大統領選挙直前までは、「(ジョー・)バイデン圧勝」「上院でも民主党の多数が実現へ」という見方がもっぱらだった。民主党がホワイトハウスと上下両院の計3つを「3連単」でゲットすると、これはオバマ政権の最初の2年(2009年から2010年)以来の「トリプルブルー」が実現することになる。 なにしろ期日前投票数が1億人を超えた。前回、2016年選挙の総投票数が約1億3900万票であるから、とてつもない高投票率となることは必定であった。これはてっきり「ブルー・ツナミが来るぞ!」と筆者も確信したものであった。 やっぱり「レッドミラージュ」だったのか ところが蓋をあけてみると、ドナルド・トランプ大統領は大善戦であった。フロリダ、オハイオ、テキサスといった激戦州をことごとく競り勝った。 やはり今回も世論調査は外れた。「隠れトランプ」は存在した
私は30年間救急医療に携わっている。1994年には、挿管法を指導する画像システムを考案した。呼吸を助けるための管を挿入するプロセスを指導するものだ。これを契機に私は挿管法のリサーチを行うようになり、その後、過去20年は世界各地の医師たちに向けて気管処置の講座を行っている。 3月末、新型コロナウイルス感染患者がニューヨークの病院にあふれ返るようになり、ベルビュー病院で10日間、ボランティアで支援にあたった。この間私は、このウイルスによって致命的となる肺炎の早期発見ができていないこと、そして患者を、人工呼吸器を使わずに回復させるための方法がもっとあるはずだと考えるようになった。 肺炎症状が出ているのに、息切れ感じない ニューハンプシャー州の自宅からニューヨークまでの長距離運転中、友人のニック・カプトに連絡をした。彼はブロンクスに勤務する救急医で、すでに新型コロナ騒ぎの渦中で奮闘していた。私は今
1位ユーチューバー、2位プロゲーマー、3位ゲーム実況者――。 小学館の小学生向け漫画誌『月刊コロコロコミック』が2019年11月に発表した「読者の興味がある職業」に関するアンケート調査では、2年連続でeスポーツ大会に選手として出場する「プロゲ―マー」が2位に輝いた。ただ、子どもも憧れるこのプロゲーマーをめぐって、国内では混乱が生じている。 世界でテニスよりも多い約1.3億人の競技人口を誇るeスポーツ。子どもたちがプロゲーマーに関心を持つ1つの理由は、eスポーツの大会で選手に与えられる高額な賞金だろう。eスポーツを牽引するアメリカでは、大会の賞金総額が数十億円に上るものもある。 2019年7月には、ニューヨークで開催された「フォートナイト・ワールドカップ」で16歳の選手が優勝し、賞金300万ドル(約3億2900万円)を獲得したことが日本メディアでも大きく報じられた。 プロライセンスを巡る議論
本書『セガ vs. 任天堂――ゲームの未来を変えた覇権戦争(上)』はそうしたハード戦争においてセガが任天堂に対抗できていた一時代を、主にアメリカ(セガ・オブ・アメリカ / SOA、ニンテンドー・オブ・アメリカ、ほんの少しソニー)の視点から、数百のインタビューを元にストーリー仕立てで構成してみせた一冊になる。基本的にはセガ視点が多めで、その中でもSOAの社長であるトム・カリンスキーを主人公として物語は展開していく。 カリンスキーは打倒任天堂を目指した 強固な哲学と資金力を持った圧倒的な敵(任天堂)に対して、資金力で劣るものの打倒任天堂の大望を持ち、新しいマーケティングや新技術を駆使して戦うSOA。そしてSOAの度重なるビジネス上の"大"成功や、彼らが爆走する独自路線に対して頭の固い日本側の反発から起こる内紛──果たしてカリンスキーはSOAで打倒任天堂を果たすことができるのか!?(もちろん無理
11月1日、ソニーが2017年3月期第2四半期決算を発表した。前日に下方修正したとおり、今期の売上高は7兆4000億円(前期比8.7%減、従来予想を据え置き)、営業利益は2700億円(前期比8.2%減、従来予想から300億円減)になる見込みだ。 黒字は定着したようにみえるソニーだが、この復調は果たして本物と言えるだろうか。とりわけ、同社が成長事業と位置付ける「ゲーム事業」の復活はどうなのだろうか。 AR(拡張現実)技術で、新たなゲームの面白さを実現させた任天堂の「ポケモンGO」が世界的な大ヒットになったことは記憶に新しい。一方でソニーは、約20年前に業務用ゲーム機(ゲームセンターで遊ぶゲーム機)で採用され、一時期ブームとなったVR(バーチャル・リアリティ、仮想現実)を家庭用ゲームに取り入れて、新たな可能性に挑戦しようとしている。これが、PlayStation VR(以下プレステVR)と呼ば
満を持して始めた初の免税専門店は、わずか1年で頓挫していた――。 5月8日、ヤマダ電機が新業態として始めた「LABIアメニティー&TAX FREE(タックスフリー)新橋銀座口店」が閉店した。ホームページ等の告知はなく、現在、インターネット上で店舗案内は閲覧できない状況になっている。 閉店から3日経った5月11日、店舗を訪れると、紫色の看板はまだ残っていたが、店内には内装業者が出入りし、新店舗の準備を進めていた。店先には「今後のお客様サポート等のご用命はLABI新橋にて承ります」と近隣のLABI新橋店の地図があるだけで、改装後の店の詳細についての説明はなかった。 PC専門店のTSUKUMOに改装へ 改装業者に話を聞くと、「今は改装しているところで、再オープンは5月20日。店は、PC専門店のTSUKUMO(ツクモ)に変わり、ヤマダは、7階のゴルフ用品と8階のブランド品売り場だけが残る予定」と説
同社は、主力商材である中古本の市場が縮小を続ける中、「本」のブックオフから「何でもリユース」のブックオフへと転換する移行期にある。期初計画では、中古家電買い取りのためのパートやアルバイトなど人員増強、業態転換の認知度向上のためのテレビCMといった先行投資を計画。営業利益は2015年3月期の11.2億円から今期は5億円に減少すると見込んでいた。が、収益の悪化度合いは、想定を超えるほどだった。 家電の買い取りが停滞 売り上げは健闘している。主力の中古本やソフトメディアは、商品別の需給バランスを反映した値付けの導入や、「ヤフオク!」への出品効果が発現。期初計画の750億円を20億円上回る770億円となる見込みだ。 一方、費用面では人員確保を前倒しで進めたため、期初計画に比べ人員増強費が増えたほか、オンライン出品に伴う費用、新規事業の総合買い取り「ハグオール」の先行投資負担が発生。売り上げ増でもカ
2014年末ぐらいから北米におけるソニー製テレビの売り上げが急伸しているという情報が入りはじめ、当初は戸惑った記憶がある。大型テレビの4K化という流れの中、ソニーがテレビを売りやすい環境にはなっていたものの、当のソニーは高付加価値モデルにフォーカスし、「数より収益性」という方針を打ち出していた。とてもではないが、売り上げ台数が急伸するとは思えない。 ところが1月に全米をカバーする唯一の家電量販専門店であるベストバイに行ってみると、そこには多数のソニー製品が並んでいた。一時はサムスン電子やLGエレクトロニクスなどの韓国勢に席巻されていた売り場をソニー取り戻したのは、販促予算をベストバイ系列に集中させ、主要350店舗にソニーブランドの「ストア・イン・ストア」を作ったからだった。 ソニーがベストバイで行ったこと テレビ事業のマーケティングを行うソニービジュアルプロダクツ・TV事業部商品企画部統括
「Windows 10」により巻き返しを目指すマイクロソフトが大規模なリストラに着手することが明らかになった。7月8日、スマートフォンの製造販売部門の大幅な見直しを図ることを発表したのだ。 この見直しはきわめて大規模だ。なんと約7800人の従業員が職を失うことになり、構造改革費用として7億5000万~8億5000万ドルを計上する。また2年前に発表され、昨年5月に完了していたノキアの端末部門買収によって計上していた資産を一括で償却。資産償却はキャッシュアウトを発生させないが、その額は76億ドル(約9200億円)と莫大なものである。 大規模リストラに伴う業績見通しの変化については、7月21日に行われるマイクロソフトの第4四半期決算発表において言及される見込みだ。 モバイル端末の「再発明」を目指す このリストラの意味するところは、モバイル端末からの単純な撤退ではない。サティア・ナデラCEOは、こ
――スマートフォンゲーム市場が成熟化する中、ヒットを出せていない。 ヒットを出したいが、思ったようにいかないのがビジネスのさが。われわれは、ゲーム専用機やPC、スマホなどマルチプラットフォーム戦略でやっているが、どうしても得手不得手が出てくる。ただ、得意なところを削ってまで不得意なところへリソースを割り振るのかというと、そうもいかない。 スマホゲームは焦らずに戦略的ポートフォリオを考えながら辛抱強くやっていく。場合によってはゲーム専用機のノウハウをスマホゲーム側の開発・運営に利用できる可能性もある。経験やリソースを共有するなど、地道な努力を続ければヒットにつながる可能性もある。 ――年内に新作スマホゲームで「モンスターハンターエクスプローラー」のリリースを予定している。本命タイトルだけに、ヒットを狙っているのか。 大きな期待を持つと計画に対するボラティリティが出てくる。自分たちとしては(ス
デンマークのゲーム機器専門メーカー、スチールシリーズ社が販売しているiOS7用の無線ゲームコントローラー「Stratus Wireless(ストラタス・ワイヤレス)」だ。 特長は、iPhoneやiPadにダウンロードしたゲームを、家庭用ゲーム機と同じように操作できること。これまでもiPhoneやiPadなどに対応したゲームパッドと呼ばれる製品は出ていたが、操作性がいまひとつだった。ストラタスは2014年1月に海外で発売されると、ゲーム紹介サイト「ポケットゲーマー」などがこぞって絶賛。日本では3月末にアップルストアの3店舗(銀座、渋谷、名古屋栄)で、4月上旬からはアップルオンラインストアでも販売が開始され、さっそくコアなゲームファンの間で話題となっている。価格は税抜き7800円だ。 格闘ゲームも簡単に操作 ストラタスは基本の十字キーに加え、4つのフェイスボタン(A、B、X、Y)とデュアルアナ
任天堂は1月17日、2013年度の本業の儲けを示す営業損益が従来予想の1000億円の黒字から一転、350億円の赤字になりそうだと発表した。これで2011年度から3期連続の営業赤字となる。 2013年度は上半期(4~9月)が232億円の営業赤字だった。だが、年間で半分以上の売り上げを占める10~12月期に携帯型ゲーム機「ニンテンドー3DS」、据え置き型ゲーム機「Wii U」ともに人気ソフトの固め打ちで挽回できると判断。通期で1000億円の営業黒字という2013年4月発表の予想数値を堅持していた。 Wii Uが国内外で不振 しかし、ふたを開けてみれば、Wii Uが想定以上に振るわなかった。期初段階で900万台と見込んでいた世界販売台数も、280万台へ引き下げた。「ピクミン3」や「ゼルダの伝説 風のタクト HD」といった人気タイトルの最新作を投入したものの、失った勢いを呼び戻すことはできなかった
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