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ブックマーク / chnpk.hatenablog.com (13)

  • 都心住まいの価値とは何か - よそ行きの妄想

    みなさんご存知の通り、都心の地代は高い。実に。 しかし果たして当にそれだけの価値があるものなのか、都心住まいというものは、という話である。今日はそのあたりについて考えてみたい。 かくいう私の生家は渋谷から歩いてまあ15分程度、都心といえば言えなくもない立地にある。今でもそこに住んでおり、家賃というものを支払っている事実はない。従って、都心の地代が高かろうが安かろうが関係ないと思われがちな立場だ。 とは言え、である。 もし都心住まいの価値が不当に割高に評価されているのであれば、私は、今の家を高値で売り払って郊外で悠々と暮らすことが合理的だということになるだろう。 つまり、私は家を売却してしまうという選択肢に関する機会費用を、常に負担していると言える。であれば、都心住まいの当の価値には、やはり人一倍敏感で然るべきなのだ。 で、渋谷。 渋谷から徒歩圏というと便利だなんだと持ち上げられることが

    都心住まいの価値とは何か - よそ行きの妄想
  • Facebookって要するに何なのという件について - よそ行きの妄想

    先週、SNS世界最大手のFacebookが写真共有サイトのInstagramを買収との報があると、世の中にはだいぶ衝撃が走っていたようだった。 かくいう私はこのInstagramという会社のサービスを、何となく聞いたことはあったものの使ったことはなく、あまり詳しくは知らなかったので、当初はへえという感想しかなかったのだけれど、後になって詳細を見てみると、なるほど衝撃の内容だったわけである。 というのは、このInstagramという会社、実は創業から僅か2年しか経過しておらず、従業員は13名、売上高はゼロ円なのだそうだが、その会社がなんと10億ドルで買収されたというのである。10億円ではない。いや、10億円でもすごいのだが。さらにすごい、10億ドル。日円にすると実に800億円くらいである。 売上ゼロの会社で良ければ私がいくらでもつくりますよという感じだが、同社の運営するサービスには5000

    Facebookって要するに何なのという件について - よそ行きの妄想
  • 持たない、稼がない、稼がせない - よそ行きの妄想

    月日が経つのははやいもので、気付けば前回ブログを更新してから2週間以上経っているし、2011年も半分終わろうとしているし、21世紀もすでに11年目なわけだが、幼い時に夢見た明るい未来とは違って現実が随分陰かつ暗澹としているので、陰ついでに今日は少し陰な予言をしてみたいと思う。 椅子取りゲームの時代 その昔、マルサスは著書「人口論」のなかで、人口は急激に増加を続けるから供給が追いくことはなく、人類は常に飢餓に直面し続けるという陰な予言をした。マルサスの死後、主に技術革新による生産性の向上によって供給量は需要量の増加を上回って増え続け、現代に至るまで貧困は暫時解決に向かっているから、要するにこの予言は見事に外れたわけだが、今日においては全く逆の理由から似たような陰な予言をすることができる気がしている。即ち、生産性は向上し続け経済の産出量は増大するから、人類は常に失業に直面し続ける、と

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  • 木村剛はなぜ暴走したのか - よそ行きの妄想

    「凋落 木村剛と大島健伸」は、少し前に世間を騒がせた振興銀行とSFCG(旧商工ファンド)という二つの経済事件に関するノンフィクションである。同著は、木村剛と大島健伸というまったく出自の異なる二人の経営者の運命が交錯しそして同様に破滅へと向かう様を、綿密な取材に基づき克明に書き綴ったものだが、ひとつのテーマとして「なぜ政府のブレーンまで務めた当代きっての金融エリートが、誰の目にも明らかに異常な資金還流工作や経理操作に走り、そして、自滅したのか」という疑問が呈される。同著の著者は、この疑問について木村剛は自らのレピュテーション(評判)を守りたかっただけではないかと結論付けているが、もう少し違った捉え方もできるのではないかと思い、このエントリーを書いている。 木村剛の暴走 なぜ木村剛が暴走したのかを考える前に、まずはどのように暴走したのかを振り返っておこう。 木村剛は、東京大学経済学部卒業後、日

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  • ソフトバンクに見るスマートさの秘訣 - よそ行きの妄想

    ソフトバンクの2011年3月期の決算が発表された。業績は絶好調らしく、同社としては初の売上3兆円を達成だそうで、何やら景気がよろしい感じなので少し覗いてみたわけである。ソフトバンクとはあまり縁のない人生を歩んできたので、決算書を見るのはもう何年振りかというような気もする。 ソフトバンクと企業買収 というわけで、ソフトバンクの決算短信を見てみると、セグメント別損益の説明に大胆にページが割かれており、否が応でも目に入ってくる。その注目の内容は概ね以下の通りである。 移動体通信事業というのが、要するにボーダフォンの買収で新設された通信キャリア事業だが、同事業による売上高および営業利益が全体の64%を占めている。さらに、2010年3月期からの売上高の増加分については、ほぼ完全に同事業の伸びによるものとなっている。ソフトバンクの成長をけん引しているのは、間違いなくこの移動体通信事業だ。 ソフトバンク

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  • 上場を維持するコストと上場を廃止するコスト - よそ行きの妄想

    先日「会社は何故非公開化するのか」というエントリーで「買収の対象となる会社側に非公開化する積極的な理由があることは極めて稀で、どちらかというと買収する側の都合でそうならざるを得ないことの方が圧倒的に多い」という旨を書いたところ、上場維持に係るコストはそれなりに大きく、それを削減する狙いは少なからずあるだろうという指摘*1を複数いただいたので、今日はその話。 結論から言うと、上場するのも上場廃止するのも結構な負担であって、そもそもなんで上場なんてしてしまったのという話ではある。 上場を維持するコスト さて、株式の上場を維持するためには確かに大きなコストがかかる。取引所からは適時開示を求められ、四半期ごとに決算を絞めて45日以内に開示しなくてはならなかったり、株価形成に影響がありそうな事実が発覚した場合などは即時公表しなくてはならなかったりと何かと忙しいことこの上ない。さらに、金融庁による開示

  • 会社は何故非公開化するのか - よそ行きの妄想

    震災の影響ですっかり鳴りを潜めてしまったものの、今年は年初よりTSUTAYAの運営会社であるカルチュア・コンビニエンスクラブや、アート引越センターのアートコーポレーション、ワインのエノテカ、システム開発のワークスアプリケーションなど、それなりの有名どころがMBOで非公開化する事案が相次ぐ、M&A業界にとっての当たり年だった。 MBOによる非公開化自体はかなり一般化してきた感もあり、多くの人は新聞やテレビなどでこの言葉を見たり聞いたりしたことがあると思うが、一方でその内実は市井の人々にとっては比較的難解で理解がしづらい面もあるやに思い、今日は少し解説を試みることとした。 タイトルの「会社は何故非公開化するのか」は、よくこうした問いが立てられるので採用したが、結論から言えば買収の対象となる会社側に非公開化する積極的な理由があることは極めて稀で、どちらかというと買収する側の都合でそうならざるを得

    会社は何故非公開化するのか - よそ行きの妄想
  • PVジャンキーの末路 - よそ行きの妄想

    先週末に東北地方と関東地方を襲った大地震は邦観測史上最大級の規模とのことで、その凄まじい被害にはただただ息をのむばかりであり、このブログも更新を自粛しようかなどと少し考えたりもしたものの、別に私がブログの更新を控えたところで誰が助かるわけでもなく、おかしな自己満足に浸って自粛のスパイラルに嵌るよりも、いつも通りお気楽な妄想を垂れ流して世間様に苦笑されることこそが当ブログの使命かなどと思い、いつも通り更新することにした。 被災地の皆様には心よりお見舞い申し上げます。 さて、今回の大地震ような危機が発現し、国民がパニック状態に陥り、正確な情報が不足すると、「政府は真実を隠している!」などからはじまる壮大な演説をぶち、大衆を扇動しようとする輩が必ず出てくるが、これは人の意図とは異なり無駄に大衆を混乱させるケースもある非常にリスキーな行為で、動機如何によっては下種であると断ぜざるを得ない。 池

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  • 史上最悪の賭博場 - よそ行きの妄想

    先日のパチンコの話は2万アクセスを超えるなど随分盛り上がったから、賭場つながりということで、今日は史上最も大規模かつ最も下品で節操のない賭場についての話。これに比べればパチンコ産業のいかにかわいらしいことか。 最悪の賭博場というのは、他ならぬ2年ほど前に世界を騒がせたサブプライム・モーゲージ*1市場のことである。マイケル・ルイス著「世紀の空売り」は、ウォール街の投資銀行が創り出したその新しい市場が、まったくの出鱈目であり、何の裏付けもなく、近い将来必然的に崩壊するであろうことを見抜き、その崩壊に賭け、巨万の富を築いた人たちを描いたノンフィクションであるが、そうした英雄的な投資家の目から見た反対側 −つまり博打に熱狂していた人たち− の狂乱ぶりに関する記述が実にグロテスクで大変面白いので、その部分にフォーカスして紹介させていただきたい。 サブプライム事件とは何だったか。その概要については私も

    史上最悪の賭博場 - よそ行きの妄想
    baboocon19820419
    baboocon19820419 2011/03/07
    さっきのAKBバブルの関連記事。これも面白い。
  • AKB48に学ぶ証券化の基礎技術とCDO48 - よそ行きの妄想

    2010年ももう終わりということで1年を振り替えれば、今年の芸能界はAKB48のために存在したと言っても過言ではなく、シングルCDのオリコンチャートはAKB48ばかり*1であり、テレビをつければそのメンバーを目にしないことはないし、明日の紅白歌合戦にも史上最多の130人という大所帯でもって出場が予定されている。 AKB48は当然ビジネス的にも大成功していると思われ、秋康氏の懐にはまたしても巨万の富が流れ込む。200万部超という異例の大ヒットを記録し、「1Q84」や「KAGEROU」という強敵を抑えて2010年でもっとも売れた書籍となった「もしドラ」こと「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」の作者である岩崎夏海さんことハックルさんは、秋元氏から「もしドラ」の草案をボツにされたうえにクビを宣告された経歴を持つそうで、秋元氏にしては珍しく金の匂いを嗅ぎ誤った

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    baboocon19820419
    baboocon19820419 2011/03/07
    こっちがさっきの元記事か・・・・・ CDO48クッソワラタwwwww
  • AKBバブルの終焉 - よそ行きの妄想

    去年の晦日に書いた「AKB48に学ぶ証券化の基礎技術とCDO48」というエントリーは、ブックマーク数こそ然程多くなかったが、ツイッターではわりと好評で、結果的にアクセスはそこそこ多かった。そこで私が書いたことは、AKB48というモデルが数年前に世界の金融業界を狂乱させた証券化の仕組みと"いかに類似しているか"ということであり、このモデルにはまだ素晴らしい金儲けのための"伸びしろ"があるだろうという話だった。揶揄するニュアンスが全くなかったかと言うとそんなことはないが、基的にはAKB48をポジティブに評価していた。ところが、その後の関連ニュースなどを見ていると 、この評価ははやくも撤回しなくてはならないようだ。 結論から言うと、前田敦子を変なドラマに出すくらいならまだしも、板野友美をソロデビューさせた時点でAKB48は終わったと思う。 隠匿したはずの個にわざわざフィーチャーするという奇行

    AKBバブルの終焉 - よそ行きの妄想
    baboocon19820419
    baboocon19820419 2011/03/07
    AKB48をサブプライムローンに喩えるとは・・・でも寄せ集め(失礼)をAAA格に仕立て上げる手法は似てるかもww
  • インターネットによって仲介業者が滅ぶという幻想 - よそ行きの妄想

    情報通信技術の発達、とりわけインターネットの普及によっていわゆる仲介業者が不要となり、それにより消費者と生産者の便益が劇的に向上するとする議論が、世の中には意外と多い(印象)。 直接金融市場における調達コスト こうしたストーリーの大部分が印象と先入観に基づくものに過ぎないというのは、金融市場を見ればわかる。 例えば地方の中小企業が設備投資資金を調達しようとした場合、普通、債券を発行して個人投資家に直接販売するようなマネはせず、間接金融業者たる銀行から借り入れを行う。理由は、直接販売すると非常にコストがかかるからだ。 企業が債券を発行して投資家に販売することで市場から直接資金を調達する場合、当然のことながら、企業は投資家に対して債券の安全性と利回りのバランスについてさまざまな角度から入念な説明を行わなければならない。これはいわゆる金融商品取引法の問題以前に、ものを売るときの大原則として。 自

    インターネットによって仲介業者が滅ぶという幻想 - よそ行きの妄想
    baboocon19820419
    baboocon19820419 2011/02/21
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  • バフェットの投資哲学とリスクの分類 - よそ行きの妄想

    「バフェットからの手紙」を読んで、改めてリスクにはいろいろな考え方があるなあと感じたので、リスクの分類について少し考えたところをまとめてみた。 バフェットの投資哲学 知らない人はいないと思うが、ウォーレン・バフェットは米国の著名な投資家であり、世界最大の投資持株会社であるバークシャー・ハサウェイの筆頭株主でありながら同社の会長兼CEOも務める。Wikipediaによれば、バフェットが「1965年にバークシャー・ハサウェイの経営権を握ってから現在までの約45年間に、ダウ平均株価の上昇率が約1400%超だったのに対し、バークシャー・ハサウェイの株価は約82万%超という桁外れの上昇をみせ」たそうで、2007年における個人総資産は「620億ドル(約6兆4360億円)」とのことである。 バフェットの投資哲学はシンプルで、いわゆるバリュー投資と呼ばれる手法がそれだ。バフェットは、それを恩師であるベン・

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