3/15(金)、一橋講堂(千代田区一ツ橋)にて、DHの国際シンポジウム「ビッグデータ時代の文学研究と研究基盤」が開催されます。そこで基調講演をしてくださるTed Underwood先生は、ビッグデータ時代の文学研究に正面から取り組む英文学者として活躍しておられ、2019年、その成果として「Distant Horizons: Digital Evidence and Literary Change」をシカゴ大学出版局から刊行されました。この本の序文は、大変興味深いものであり、膨大なデジタルテキストをにどのように取り組めばよいのか、そして、それによって、人がただ読むだけではうまく見えてこなかった文学の様々な側面、特に文学史やジャンルがどのようにして見えるようになるのか、ということについて、ラディカルな議論と一つの解決の方向性を提示しておられます。本の全体としてはその具体的な方法も示されています
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ウェブをますます暗い森にし、人間の能力を増強する新しい仲間としての生成AI 2023.06.19 Updated by yomoyomo on June 19, 2023, 16:16 pm JST 少し前に佐々木俊尚氏の「オープンなウェブ世界とジェネレーティブAIの終わりなき戦いが始まる」という記事を読みました。自分の電子書籍に『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて』というタイトルをつけたワタシ的にも、オープンなウェブが生成AIに脅かされるという話は興味があるのですが、今年はじめに読んだ、Oughtでプロダクトデザイナーを務めるマギー・アップルトンの「拡大する暗い森と生成AI」を思い出しました。 昨今この分野は動きが速く、半年前の文章でも随分昔に思えたりするものですが、都合良いことに、4月にトロントで開催されたCausal Islandsカンファレンスでマギー・アップルトンが「拡
強化学習と呼ばれる機械学習の一分野があります。機械学習というと、入力に対して正解の出力を当てる教師あり学習が話題になることが多いですが、強化学習では明示的に正解が与えられません。ある行動を試してみて、それに対して得られる「報酬」から自分でどのような行動が良い結果をもたらすのかを判断して、より良い行動を学習するアルゴリズムになっています。 強化学習にはチェスやリバーシなどといったボードゲームのAIやロボットの行動学習などの応用例があります。この前話題になったDeep Q Network、通称DQNも強化学習の一種です。応用例が面白いにも関わらず、PRMLなどの主要な機械学習の教科書では強化学習を扱わないことが多いので、いま強化学習だけの参考書を買って勉強しています。 強化学習 作者: Richard S.Sutton,Andrew G.Barto,三上貞芳,皆川雅章出版社/メーカー: 森北出
人工知能規制、資本主義批判、民主主義再考 2023.05.22 Updated by yomoyomo on May 22, 2023, 18:58 pm JST 先週、米上院の公聴会に召喚されたOpenAIのサム・アルトマンCEOが、「AIに規制は必要」と発言したことが話題になりました。ディープラーニング分野に多大な貢献をしたAI研究の第一人者であるジェフリー・ヒントンが、Googleを退社して「AIは人類の脅威になる」と警鐘を鳴らすのと合わせ、今のAIを巡る報道には不安をかきたてる浮足立った空気があります。 冷静に考えれば、AI開発を免許制にすべきという規制を求めるサム・アルトマンの発言は、オープンソースによるコモディティ化を牽制しながら、市場で優位性を確保したところで規制を求めるルールメイキング戦略の定石に沿ったもので、要は現状の優位性の定着が目的であり、驚くところはありません。 た
検索チャットボット狂想曲:ChatGPTに翻弄されるGoogleのご乱心投稿者: heatwave_p2p 投稿日: 2023/2/262023/2/26 Pluralistic 真に驚くべきことは、検索の未来が関連資料へのリンクではないとMicrosoftが判断したことではない。検索の未来が虚言癖のあるチャットボットが吐き出した華美なパラグラフにあると判断したことだ。さらに注目すべきは、Googleもそれに同調していることである。 Bingに何十億ドルと費やしてきたのに、見向きもされてこなかった。その意味では、バカをやらかしたほうが成功の可能性はあるのかもしれない。だが、世界の検索シェアの90%以上を占める独占企業のGoogleが、なぜMicrosoftと同じ崖から飛び降りなきゃならないのか。 この件に関して、ダン・ホンのMastodonスレッドが実におもしろかった。彼はBingとGoo
OpenAI’s chatbot offers paraphrases, whereas Google offers quotes. Which do we prefer? In 2013, workers at a German construction company noticed something odd about their Xerox photocopier: when they made a copy of the floor plan of a house, the copy differed from the original in a subtle but significant way. In the original floor plan, each of the house’s three rooms was accompanied by a rectangl
モラベックのパラドックス(Moravec's paradox)とは人工知能 (AI) やロボット工学の研究者らが発見したパラドックスで、伝統的な前提に反して「高度な推論よりも感覚運動スキルの方が多くの計算資源を要する」というものである。 1980年代にハンス・モラベック、ロドニー・ブルックス、マービン・ミンスキーが明確化した。モラベックは「コンピュータに知能テストを受けさせたりチェッカーをプレイさせたりするよりも、1歳児レベルの知覚と運動のスキルを与える方が遥かに難しいか、あるいは不可能である」と記している[1]。 言語学者で認知心理学者のスティーブン・ピンカーは、これがAI研究者らの最大の発見だとしている。彼は著書『言語を生み出す本能』の中で次のように記している。 35年に及ぶAI研究で判明したのは、難しい問題が容易で容易な問題が難しいということである。我々が当然なものとみなしている4歳
こんにちは。「リーダブルコード」を先月読破して、感銘を受けた弁護士の人です。 なにに感銘を受けたかというと、「エンジニアが高級言語を効率的にコーディングするための工夫」は、契約という言語をコーディングするために援用できることがとても多いということです。 例えば、リーダブルコードは「関数には空虚な名前(tmpとかretvalとか)でなく、エンティティの実体に即した名前をつけよう!」と提案しています。 これめっちゃわかります!!!なぜなら、契約言語では当事者というクラスの表現のために「甲」「乙」という定義を未だに使います。そして、甲と乙を逆に書いてしまったままReviewを通過することが実際によくあります。オライリーさんには激怒されるでしょう。 しかし、よく考えると高級言語と契約言語が似ているのは当然だと思うようになりました。それは、どちらも「一定のインプットを入れると、必ず一定のアウトプット
Yahoo! JAPAN研究所 坪内と申します。今日は通知の話です。 プッシュ通知に気づかなかったり、タイミングが悪くてイラっとしてしまうことはないでしょうか? 最適なタイミングで通知する研究結果をご紹介します。 みなさんが目にする、ヤフーの広告の表示や、オススメの情報は、パーソナライズされています。つまり、過去のユーザーの行動履歴から「この人は釣りが趣味の人だ」と推測し、釣りに関するニュースや、釣竿のレコメンデーションをしています。これはプッシュ通知もしかりです。プッシュ通知は表示できる文字数や送信できる通知数に制限があります。ユーザーの興味などから、この人にはこの通知だ! というのを送ります。ここまでは、広告やレコメンデーションなどと同じです。しかし、通知にはもう一つ最適化できる要素があります。それが「タイミング」です。 例えば、あるユーザーのヤフーのログを徹底的に解析して、ユーザーが
イントロ「実験室内で培養した人の「ミニ脳」にゲームをプレイさせることに成功、AIよりも速いわずか5分で習得」というニュースが話題になっています。 脳細胞をトレーの中で人工培養させて、その細胞に卓球ゲームの「Pong」をプレイさせたところ、たった5分で学習し、ラリーが続くようになったと報告されています。まるで、マトリックスの映画のようで、この技術を使った未来がワクワクすると同時にちょっと怖くもあります。一体、どんな技術を使って、脳細胞に卓球ゲームを学習させたのでしょうか。このニュースを取り上げている記事は多かったのですが、中身の仕組みについて解説している記事は多くありませんでした。そこで、このブログ記事では、ミニ脳にゲームを学習させた仕組みを自分の勉強がてらに、備忘録的にざっくりとまとめたいと思います。(そのため、自分の理解や記述が間違っている箇所があるかもしれません。もしありましたらお知ら
SNSで大きな話題になった“身につけるだけで監視カメラに認識されなくなる服”が、10月27日まで渋谷PARCO(東京都渋谷区)で展示されています。実際に試したところ、確かにカモフラージュ柄のバッグを手にした人が人物として認識されなくなりました。興味深い「デジタルカモフラージュ」の展示として、一度体験してみてほしいと感じます。 噂の“身につけるだけで監視カメラに認識されなくなる服”、渋谷PARCOで10月27日まで体験できる “身につけるだけで監視カメラに認識されなくなる服”を展示しているのは、渋谷PARCO内のCOMINGSOONで開かれている展示会「Camouflage Against the Machines」。独自のカモフラージュ柄がプリントされた服やバッグ、スケートボードを並べているほか、購入もできます。 カモフラージュ柄がプリントされた服。販売もしている こちらはカモフラージュ柄
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