北海道とホクレン農業協同組合連合会は10日、道内の酪農振興を目指す事業説明会を札幌市内で開いた。この説明会で目を引いたのが、ニュージーランド(NZ)の乳業最大手フォンテラなどで構成するプロジェクトチームの存在。北海道などと共に、主催団体の1つとして名を連ねたからだ。道内の酪農振興に向けた取り組みに、北海道とNZという2つの「酪農王国」が、官民を挙げて異例のタッグを組んだのはなぜか。 「北海道の酪農家の効率性・生産性を引き上げ、業界の発展に向け共に取り組んでいく」。この主催団体「NZ・北海道酪農協力プロジェクトチーム」を率いるキース・ベタリッジ氏は説明会でこう強調した。 ベタリッジ氏は牧草地の調査や、大陸の気候が草地農業に与える影響などを、40年以上にわたって研究してきた酪農業界の専門家。プロジェクトチームはNZ政府、牧場用資材を販売するファームエイジ(北海道当別町)の協力を得て事業を行う。