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日本の電池産業は崖っぷち ――車載電池に巨大な需要が生まれています。 EV(電気自動車)化の大きな流れは間違いなく来ている。EV大国は中国だというイメージがあったかと思いますが、これからはEU(欧州連合)が追い抜き、世界をリードしていく。アメリカも、バイデン政権に代わったことで同じ方向に動いています。 一方、EV化という観点で日本の自動車業界を見ると、完全にガラパゴス状態です。かつては、エコカーといえばプリウスに象徴される日本のハイブリッド車(HV)でしたが、役目は十分に果たしたわけです。ここにしがみついていても仕方がない。このままいくと、日本の車は海外に輸出できなくなってしまいます。 国内にEV用電池のマーケットがほとんどないものだから、日本の電池産業は崖っぷちですよ。安全性などの品質の高さで差別化できる電池材料メーカーは海外(の電池や自動車メーカー)頼みでまだ戦えるけれど、パナソニック
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「日本産にないリスクのある食べ物」が送られている アメリカの穀物農家は、発がん性に加え、腸内細菌を殺してしまうことで、さまざまな疾患を誘発する懸念が指摘されているグリホサートを、雑草ではなく麦に直接散布している。収穫時に雨に降られると小麦が発芽してしまうので、先に除草剤で枯らせて収穫するのだ。枯らして収穫し、輸送するときには、日本では使用されていない防カビ剤*を噴霧する。 *日本では使用禁止の収穫後農薬であったが、米国からの日本への輸送時に散布可能なように食品添加物に分類変更された。 【2021年9月2日21時30分追記】初出時、小麦の輸出状況について不正確な部分がありましたので修正しました。 「これはジャップが食べる分だからいいのだ」とアメリカの穀物農家が言っていた、との証言が、アメリカへ研修に行った日本の農家の複数の方から得られている。 グリホサートについては、日本の農家も使っているで
温暖化抑制のために二酸化炭素排出量を削減する、いわゆる脱炭素へ向けた動きが世界的に高まりを見せている。中でも、水素を燃料とした燃料電池や水素燃焼エンジンは化石燃料に代わる切り札として注目を集め、すでに自動車メーカー各社から燃料電池車が市販されている。 鉄道業界においても水素燃料への関心が高まっている。日本ではJR東日本と日立製作所、トヨタ自動車が連携し、燃料電池と蓄電池を組み合わせたハイブリッド試験車の開発に取り組む。日立の持つハイブリッド駆動システムとトヨタの燃料電池技術の組み合わせによって水素をエネルギー源とする車両を実現し、鉄道の環境優位性をさらに向上させるとしている。 欧州鉄道向けにトヨタが技術提供 そのトヨタは2021年4月、ヨーロッパ大陸の事業統括会社であるトヨタ・モーター・ヨーロッパ(TME/ベルギー)を通じて、EUにおける鉄道向け燃料電池ハイブリッド電源開発プロジェクト「F
近年、テレビ受像機をインターネットに接続し、YouTube(ユーチューブ)、Netflix(ネットフリックス)といった動画配信サービスを視聴する行為が普及していることが注目されている。IXT(現インテージ)が2021年4月に日本全国約6000名に対して行ったアンケート調査によれば、全国でおおよそ3人に1人がスマートテレビ(ネットに接続可能なテレビ受像機)をネットに接続して利用している。 スマートテレビでは、放送(本稿では地上波、BS、CSを総称して「放送」と呼ぶ)だけではなく、ネット経由でさまざまな動画配信サービスを視聴することが可能だ。スマートテレビを利用する視聴者にとって、テレビ受像機はすでに放送のみを視聴するデバイスではなく、「さまざまな動画を大画面で視聴するためのデバイス」になっているといえるだろう。 スマートテレビ100万台の視聴ログを解析 では、スマートテレビに搭載されているア
福井市にある勝倉ボデーのガレージには、修理やカスタム作業の途中の自動車やバイクが並んでいて、その周りにはガスバーナーをはじめとするさまざまな道具や塗料が並んでいた。そんな職場の中でキビキビと働く粉すけさんは格好よかった。 溶接ギャルという珍しい肩書や、歯に衣着せぬ発言でSNSでは人気が上がり、テレビにもたびたび出演している。最近では、有名企業とのコラボレーションもしているという。 粉すけさんは、どのような道のりを経て板金塗装企業の社長になったのか? これからどこを目指して行くのか? 勝倉ボデーの社内で聞いた。 「私は生まれも育ちも福井県福井市なんですが、家庭環境はちょっとぐちゃってるんですよ」 粉すけさんの実家は創業100周年を迎える大きな会社を経営している由緒正しい家だった。粉すけさんの実母は2人姉妹の子どもを産んだが、妹の粉すけさんは子供のできなかった実母の姉夫婦に養子に出されたという
今年春、ワクチン接種を驚くべき速度で進めたイスラエルは新型コロナ対策の世界的模範と目されていた。感染者は大幅に減り、接種完了者は電子的な接種証明書「グリーンパス」を提示することで屋内のコンサートやスポーツイベントに参加できるようになった。最終的には、マスク着用義務も撤廃された。 イスラエルは世界にとって、コロナ禍から抜け出す希望の光だった。 今は、もう違う。 「輝かしい手本」が「他山の石」に イスラエルの感染者数は現在、同国が最悪期を経験した今年冬の水準に急速に近づいている。1日当たりの新規感染者数は過去2週間で2倍以上に増加。世界でも感染が最も急速に広がっている地域の1つとなっている。8月中旬には、集会および商業・娯楽施設に関する行動制限が再開された。政府はロックダウン(都市封鎖)の再発動も検討している。 輝かしい模範だったはずのイスラエルはなぜ「他山の石」に成り果てたのか。科学者による
コロナ対応をめぐって賛否の渦巻く中、東京オリンピックがいよいよ開幕する。東日本大震災からの「復興」を掲げて誘致した五輪。ところが、福島の原発は「アンダーコントロール」どころではなく、原子力緊急事態宣言が今も発令中だ。コロナのみならず、原発事故の緊急事態宣言も出たままで開かれる東京五輪。置き去りにされた被災者の声とは――。 組織委に拒まれた地元発案の聖火コース 今年3月25日午前9時40分、東京五輪の聖火リレーが福島県楢葉町・広野町のスポーツトレーニング施設「Jヴィレッジ」をスタートした。リレーはその日の午後、浪江町へ。浪江小学校からは3人の走者が笑顔でトーチを持ち、手を振りながら「道の駅なみえ」まで聖火を運んだ。 その浪江小学校からの聖火を複雑な思いで見守っていた女性がいる。浪江町から首都圏に避難している伊藤まりさん。彼女は最近、フェイスブックメッセンジャーで筆者にこんなメッセージを送って
スティーブン・スピルバーグが、手のひらを返した。最近まで「配信作品がアカデミー賞をぶち壊す」と信じていた彼は、今週Netflixとついに映画製作契約を結んだのだ。 スピルバーグが会長を務める製作会社アンブリン・パートナーズは、今後Netflixに映画を提供していく予定である。独占ではなく、アンブリンは今まで通りユニバーサルとの契約も続行するが、今後スピルバーグが関わる新作が最も頻繁に見られる配信サービスはNetflixになるのが濃厚だ。 スピルバーグの「ネトフリ嫌い」 このニュースは、ハリウッド関係者を驚かせた。配信が勢いを増す中で、スピルバーグは「映画とは映画館で見るものだ」と主張し続ける大物監督の一人だったからである。 2018年3月、スピルバーグはテレビのインタビューで、「テレビのフォーマットで作ると決めたなら、それはテレビ向け作品。それが良い作品なのであれば、エミー賞を取るべき。オ
長い夜も、いつかは明ける。アフターコロナに向けて、われわれはどう備え、何をすべきなのだろうか。多くのビジネスパーソンにとっての関心事であろう。コロナ禍においてはマスクがニューノーマルとなり、人が集まることや旅行、出張といった移動が制限された。会議や学校の授業もオンライン中心に切り替わり、日本社会が一変したかのような印象を受けた。 だが、コロナ禍がもたらしたこうした「変化」を詳細に見て行くと、多くは「コロナ前」からの課題であったことに気付く。コロナ禍が日本社会を変えたというより、積年の課題を可視化したというのが実情だったのだ。 夜が明けきらない今、われわれがまずすべきは、「コロナ前」に立ち返って日本が抱えていた課題を思い起こすことだ。そしてそれがコロナ禍でどう浮き彫りにされたのかを知ることである。 コンビニの24時間営業は破綻寸前 コロナ禍で一番大きく影響を受けて風景の変わった場所、それは〝
[ムダな仕事1]毎朝9時に出社する 以前、僕の友人がこんな話をしてくれました。ある日、都内に大雪が降って会社に遅刻してしまったそうです。前日から雪の予報だったので30分以上早く家を出たものの、案の定どこもかしこも混雑していて、結局、彼は5分の遅刻をしてしまいました。自分と同じような者もちらほらいたと言います。 「この天候じゃ仕方ないよな」 そう思った瞬間でした。 「雪が降るのはわかっていたはずだ! なぜもっと早く家を出ないんだ!」 いきなり部長がキレたのです。 あまりの剣幕にみんな驚いて口も利けません。部下たちの様子を見てさらに弾みがついたのか、部長は、それから30分以上もみんなを立たせたまま説教を続けたそう。 みなさんは、この出来事についてどう思いますか。5分の遅刻に対して30分以上の説教……。これって、僕流に言わせてもらえば完全な「暴力」だし「時間泥棒」です。それに、その部長は遅刻に対
日本にキリスト教が伝わったのは、戦国乱世まっただ中の天文18年(1549年)に薩摩、今の鹿児島・祇園之洲に上陸したイエズス会宣教師フランシスコ・ザビエルによってであった。 このザビエルからバトンを受け継ぐように永禄6年(1563年)、ポルトガル人宣教師ルイス・フロイスが来日すると、ときの権力者の織田信長から布教活動を許されたこともあって、京都や西九州中心にキリシタンが急増した。信長が本能寺で斃れた天正10年(1582年)ごろには全国で約15万人の信者がいたと言われている。 この数字は当時の京都の全人口のほぼ半数に匹敵するものだった。その後、信長の後継者となった豊臣秀吉は最初こそ信長のキリシタン保護政策を踏襲したが、天正15年になり、突然手のひらを返すかのように「伴天連(ばてれん)追放令」を発する。伴天連とはポルトガル語で宣教師を意味するパードレが訛ったものだという。 秀吉にはこのとき、布教
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