昭和11年、陸軍青年将校らが政府要人などを殺害した「二・二六事件」で、兵士に投降を呼びかけるためにまかれたとされるビラが、入手の経緯を記したメモとともに埼玉県川口市の民家から見つかりました。 川口市に住む郷土史家の伊澤隆男さん(74)が、同じ市内にある妻の邦子さんの実家が取り壊わされる際、資料を整理していて見つけました。 邦子さんの祖父がスクラップブックに整理していたもので、当時、総理大臣官邸の近くに工事に行っていた鈴木氏という人物からもらったというメモも残されていました。 「昭和維新」を掲げた陸軍青年将校らが、政府要人など9人を殺害した昭和11年の二・二六事件は、軍部の台頭と戦争の時代につながる、昭和史の転換点になったとされています。 同じビラは公立の博物館などにも所蔵されていますが、埼玉県平和資料館によりますと、入手の経緯が分かる形で一般市民が保管していたのが見つかるのは珍しいというこ