【上海=加藤隆則】上海万博PR曲が岡本真夜さんの「そのままの君でいて」に酷似しているとされた盗作疑惑は、岡本さん側が万博事務局からの使用申請受け入れを公表して収まった。 だが、開幕しても、「そのままの君でいて」が歌われる気配はない。 問題の曲は万博開幕30日前に合わせて発表された。作曲は、人気歌手の歌をプロデュースした実績がある繆森(ぼくしん)氏。疑惑浮上後は沈黙を守っていたが、使用許可が得られた直後の22日、インターネットで「ある者が意図的に大衆の評価を誤った方向に導いた」と盗作を否定する声明を公表した。 万博事務局の徐威スポークスマンも読売新聞の取材に「その件は承知していない」と回答し、当局は岡本さんの使用申請受け入れについても報道を禁止。著作権を巡る議論を排除した上で、国のメンツを守ろうとする意図をにじませている。