20xx年。 ビットコインの生みの親、サトシ・ナカモトを名乗る人物による第2の論文「P2Pブックマークコイン」が発表された。 サトシ・ナカモトが実在するのか、それとも複数人によるチーム名なのかは不明だが、彼らの発明はビットコインで終わりではなかったのだ。 この論文はブックマークコインについて書かれていた。 ビットコインが人と人との通貨のやりとりをするものだとしたら、ブックマークコインは人とウェブサイトを仲介することが目的だった。 ビットコインから派生した技術なので、当然、ビットコインを使って匿名で送金できる。 アフィリエイトのようにバナーを貼る必要はなく、送金リクエストに応えれば入金される。 受け取った金額をソーシャルボタンのように公開することもできるし、非公開にすることもできる。 ただし送金リクエストはオープンなので、どのくらい送金されたのかは第3者にもわかるようになっている。 送金され