名古屋市守山区の無職女性(80)が心配する。五年前、敬老パス制度を知って愛知県尾張旭市から転居。ガイドウェイバス「ゆとりーとライン」と市バスで区内のプールに通うなど、週六日は使う。 敬老パスは毎日を元気に過ごす支えだ。制限導入で、利用回数を減らさなければ支出は増える。しかし、今の生活は変えたくない。女性は「医療や介護のお世話にならず、心身ともに健康に生きたい。回数制限は残念」と話す。 一方、建設会社で働く熱田区の男性は昨年七月に六十五歳を迎えたが、敬老パスを取得しなかった。「負担金の五千円分の元を取れるだけ地下鉄などに乗ったことがなく、車も運転できる」のがその理由。ただ、退職後は趣味の観劇に足を運ぶために敬老パスを活用するつもりだ。「それでも七百三十回には収まりそう」