#タグ 発電所から家庭や工場まで、長い距離を電力は送電されて来るが、送電ロスにより日本全体で6%の電力が失われている。2010年の日本の総発電量は9768億kWhであり、100万kW級の原子力発電所6基分の損失ということになる。現在、送電網には高圧交流送電が使用されているが、直流送電の場合は、3%に抑えられる。さらに、電気抵抗ゼロの超伝導技術を使用すれば送電ロスを大幅に減らすことが可能となる。超伝導直流送電の最先端研究の現場から、次世代の電力網の可能性を探る。 100年の時を経て、改めて注目される直流送電 [写真] 超伝導直流送電の実践設備。中央左寄りに映っているのは、液体窒素を使った冷却装置である。 日本の系統電力は、プラスとマイナスが周期的に入れ替わる「交流」である(周波数が50Hzや60Hzというのは、このプラスとマイナスが1秒間に何回入れ替わるかを示している)。送電網が交流なのは常