兵庫県丹波篠山市内の同和地区を撮影した投稿動画の削除を命じた神戸地裁柏原支部の仮処分命令について、同市の酒井隆明市長らが31日、記者会見した。酒井市長は「動画は差別を助長する内容そのもので、あまりに悪質だった」と、怒りを込めて訴えた。 会見によると、昨年9月以降に投稿された動画は約20分間。集落内を車と徒歩で案内する内容で、差別的なテロップも付けていた。削除を命じられたドワンゴ社(東京)が運営管理する動画共有サイト「ニコニコ動画」以外にも、「ユーチューブ」と「ライブドアブログ」に動画や記事が投稿されていた。 酒井市長は「いまだにこんなことをする人がいるのかと驚いた。表現の自由があろうと、許されるものではない」と振り返った。 地元自治会の相談を受け、同市は「住民のプライバシーや名誉権を侵害している」と判断。市と地元自治会長の連名で、同10~12月、3社を相手取り、仮処分を申し立てた。その後、