大手予備校「河合塾」で29年間働き、今年3月に雇止めされた男性講師について、福岡労働局が「有効性に疑問がある」と文書で指摘していた問題。当事者の男性が10月26日、厚労省記者クラブで会見を開き、「雇止めの歯止めになることを期待しています」と話した。 労働局は文書で「雇止めについて、労働者と改めて話し合うこと」を助言しており、男性は所属する河合塾ユニオン(首都圏大学非常勤講師組合の分会)を通じた団体交渉を求めている。 一方、文書には法的な効力はない。河合塾は「男性にはこれまで幾度も説明しているが、認識に差がある。『これ以上の話し合いで歩み寄れるものはない』という考えを福岡労働局に答えている」と述べた。 ただし、「労働組合からの団体交渉の申し入れがあった場合には、応じる考えはある」という。 ●男性側は「無期転換逃れ」を主張 男性は、世界史の講師だった松永義郎さん(68)。1989年から河合塾で
2020年東京五輪の公式エンブレムの盗用疑惑で、大会組織委は9月1日、デザイナーの佐野研二郎氏がデザインしたエンブレムの使用を中止することを正式決定した。決定を受けて、佐野氏はホームページ上でコメントを発表した。佐野氏は現在の心境について、「人間として耐えられない限界状況だと思うに至りました」と苦悩を打ち明けた。一方、「模倣や盗作は断じてしていない」と改めて訴えた。 コメントの全文は以下の通り。 ●エンブレムにつきまして 私は、東京オリンピック・パラリンピックの大会の成功を願う純粋な思いからエンブレムのコンペティションに参加致しました。エンブレムがフラッグに掲げられ、世界中の人に仰ぎ見られている光景や、金メダルに刻まれたエンブレムを強くイメージしながら伝統的かつ新しい日本、東京を表現すべく大胆に、そして丁寧にデザイン致しました。 このような国をあげての大切なイベントのシンボルとなるエンブレ
安全保障関連法案の廃案と安倍政権の退陣を訴える市民たちが8月30日、東京・永田町の国会前に集まり、大規模な抗議活動をおこなった。主催した「戦争させない、9条壊すな!総がかり行動実行委員会」の発表によると、参加者は約12万人という。 この日、小雨が降っていたにもかかわらず、国会周辺には午後1時ごろから「アベ政治を許さない」「戦争させない」などのプラカードやノボリを持った人たちが多数集まり、国会正門前の道路を埋め尽くした。歩道だけでなく、車道にも人があふれ出した。 ●「廃案と退陣が日本を救う道だ」 国会正門近くに設けられたステージには、政治家や学者らが代わるがわる登壇して、安保法案反対を呼びかけた。 民主党の岡田克也代表は「こんな憲法違反の法案を通すわけにはいかない。普通の国民が怒っていることを安倍政権にわからせないといけない」と強調した。 生活の党と山本太郎となかまたちの小沢一郎共同代表は「
安保法案の成立阻止を訴える学生グループが8月27日、東京・永田町の国会前で、水分以外をとらない無期限のハンガーストライキ(ハンスト)を開始した。 このグループは、東京都内の大学生でつくる「学生ハンスト実行委員会」。8月13日に安保法案の成立阻止と安倍政権の打倒を訴えるため、ハンスト決行を発表して話題になっていた。 この日午後2時から、国会の向かいにある参議院議員会館前で、グループのメンバーが集会を開き、ハンストの開始を宣言した。実行委員会によると、期限は決めておらず、4人の学生が少なくとも3日間以上おこなうという。8月30日には、大規模な抗議活動に合流するため、場所を国会正門前に移す。 ハンガーストライキをおこなう上智大学2年の井田敬さんは「この瞬間に議会で法案を止めることができないので、直接行動をすることにしました。いろいろな批判があり、最善とは思いませんが、すぐに止めないといけません。
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