JR宝塚線(福知山線)脱線事故をめぐる調査報告書の漏洩(ろうえい)働きかけなど一連の問題を調査していたJR西日本の第三者機関「コンプライアンス特別委員会」の最終報告書が18日、国土交通省に提出された。その中で、同社社員による証拠隠滅とも受け止められかねない行為があったことが新たに明らかになった。 報告書によると07年8月、宝塚線脱線事故の捜査をしていた兵庫県警に対する窓口担当だった安全推進部の社員が、同県警から自動列車停止装置(ATS)設置に関する資料を持って出頭するよう求められた運輸部の社員に対して、該当する資料7枚のうち、ATS設置にかかる費用などを記した資料1枚を抜くように指示したという。 この資料には「脱線事故」「制限速度失念」「速度超過」などの言葉が記されていたといい、特別委は「同社員が過敏に反応してこのページを抜いた可能性を完全に排除することはできない」としている。 また