日本テレビ系列で昨年ドラマ化された漫画『セクシー田中さん』の原作者で、漫画家の芦原妃名子さんが亡くなったことを受けて、日本テレビと、原作版元である小学館がそれぞれ社内調査報告書を発表した。 2つの報告書からわかるのは、出版社は芦原さんからの脚本修正などの意向を再三伝えたとするも、テレビ局が否定しているということだ。いろいろと書かれてあるが、本当のところは当事者ではないのでよくわからない。 なんだか「日テレのプロデューサーが悪者ではないか」というような空気になっているが、それはそうとは言い切れないような気もする。 テレビ局のプロデューサーという立場で言えるのは、日テレの報告書には書かれていないことがあるということだ。それゆえに、この報告書は完全とは言えない。ドラマ制作に関わる全体像を明らかにしたい。(テレビプロデューサー・鎮目博道) ●報告書から「抜け落ちている」こと 日本テレビと小学館の報