鎌倉市で初めて出土した古墳時代の箱式石棺墓。15歳前後の男性で、丁寧に埋葬されていることから権力者の子どもとみられる 鎌倉市の「由比ガ浜こどもセンター(仮称)」建設地で、市内初の古墳時代の箱式石棺墓が出土した。 同市ではこどもセンターの建設に先立ち、由比ガ浜一帯に広がる砂丘上に位置する長谷小路周辺遺跡約1,100平方メートルを対象に2016年2月から埋蔵文化財の発掘調査を実施。調査を担当した斉藤建設埋蔵文化財調査部によると、鎌倉~室町時代では方形竪穴建物7軒、井戸1基、土坑墓1基、イヌ、ウマ、ヒトの骨など、奈良・平安時代では竪穴住居12軒、土坑(穴)7基が見つかっていた。 現在より4~5メートル深い窪地に生活の場があったとされる古墳時代では、炉跡1カ所、埋設土器2基、散乱した土器、貝殻、軽石などを発掘。そこに海岸から吹き寄せた砂で1メートルほど埋まった古墳時代の終わり頃とされる位置に、石棺