NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの国内携帯大手3社は14日、米アップルの新型「iPhone12」シリーズを23日から順次、発売すると発表した。人気商品の発表に世間は盛り上がるが3社には懸念が募る。料金値下げを求める菅義偉政権とのせめぎ合いは始まったばかりだからだ。「事業者間で競争がしっかり働く仕組みをさらに徹底したい」。首相は就任前の9月2日、自民党総裁選への出馬表明時に強調した。官房長官
日本で不妊治療の保険適用やこども家庭庁の新設といった政策が実施されているように、他の先進諸国もさまざまな少子化対策を講じている。 だが、人口と生産性の関係を専門とするノルウェー人研究者ベーガール・スキルベックは、出生率が下がり続ける「本質的な原因」を各国政府は理解していないと指摘する。 世界100ヵ国が少子化 女性の平均的な出産人数は、世界15の経済大国で長期的な人口維持に必要な数を下回っている。これは歴史上初めてのことだ。 一部の経済大国では、低出生率と少子化が長期にわたって続いている。 ヨーロッパでは1970年代に多くの国で出生率が人口置換水準(人口が増減せず均衡した状態になる出生率)を下回った。それ以降、欧州諸国の出生率は伸び悩んだまま現在に至る。 アジアも遅れてこの傾向を踏襲している。インドでは2020年に、出生率が人口置換水準を下回った。韓国の合計特殊出生率(15~49歳までの女
世界の中で「負ける」日本 日米相対株価(TOPIX/ S&P500)は、5月13日に0.45と1950年代以降で最も低い水準を更新した。日米相対株価は2020年9月に一旦底打ちして、2021年3月まで上昇していた。この時期は、世界的に株価が上昇する中で、先行して上昇していた米国株を日本株が追い上げて米国株を上回るペースで株高となり、2月には日経平均株価は3万円の大台まで上昇していた。 ただ、4月以降は、米国株は上下しながらも史上最高値圏で推移する一方で、日本株は3月中旬から頭打ちとなり、4月中旬までの下落で日米相対株価は再び大きく低下して、日本株の劣後が明確になった。GW明け後の日本株の弱さもあり、日米相対株価は再び5月に最低水準を下回った。 2021年に入り世界の株式市場は堅調だが、欧州株指数(Stoxx600)も、米国株に肩を並べて年初来リターンは10%を超えている。一方、3月までは好
ニュース 立憲民主党は20日、党経済政策調査会で議論を進めてきた経済政策「ボトムアップ経済ビジョン」(以下PDF参照)を発表しました。 この経済政策は、「賃金・所得アップで消費を拡大し、多様性を力に、着実な成長を実現する」方向性の下、 【賃金・所得を上げるために】 (1)賃金を上げて、GDPの6割を占める家計消費を回復する (2)人間らしい働き方(可処分所得・可処分時間の十分な確保)を確立して家計消費を拡大する (3)公正な税制改革であらゆる人々の「健康で文化的な最低限度の生活」の所得を確保して家計消費を安定化する (4)事業所得を増加させ、賃金アップと設備投資を誘発する 【成長力を強化するために】 (5)一人ひとりの持つ力を引き出すことでイノベーティブな(創造力ある)働き手と企業を増やし、賃金と成長の源泉となる労働生産性を向上する (6)原発ゼロと分散ネットワーク型社会の構築によって「ヒ
(国際ジャーナリスト・木村正人) 「成長率が高まれば誰もが恩恵を受ける約束だった」 [ロンドン発]米国を代表する経済学者でノーベル経済学賞受賞者、コロンビア大学のジョセフ・スティグリッツ教授が5月2日、ロンドンの外国人特派員協会(FPA)で質疑に応じ、マーガレット・サッチャー英首相とロナルド・レーガン米大統領の新自由主義は失敗したと断罪した。 「サッチャー、レーガン以来、40年間続けてきた新自由主義の実験は失敗し、人々はその本質と大きさを理解し始めている。成長率が高まり、トリクルダウン経済学と呼ばれる神秘的なプロセスを経て成長率が高まれば誰もが恩恵を受ける約束だった」とスティグリッツ氏は振り返る。 しかし実際には米国の経済成長は著しく鈍化した。中間層の賃金は低迷し、下層部ではさらに悪化して実質賃金は60~65年前と同じ水準に落ち込んだ。アマゾンのジェフ・ベゾス氏やテスラのイーロン・マスク氏
新訳 夢判断 (新潮モダン・クラシックス) 作者:フロイト新潮社Amazon 古典をきちんと読まなければ、みたいな強迫観念は、昔は強かったけれど、いまはあまり残っていない。が、フロイトは高校時代に岸田秀に入れ込んだこともあり、またいろんな人がフロイトはすごい、フロイトにかえれ、みたいなことをしきりに言うので、いずれ読まねば、という気持はあった。そして高橋義孝のギクシャクした金くぎ翻訳をなどを読んで挫折し、いやこれはぼくの理解力が足りないのか、これをきちんと理解すると、何かすごい世界が広がるのか、と思っていた。いつの日か、ちゃんと読もう…… そしてその「いつの日か」がやってきた。フロイト『夢判断」新訳だ。 そしてこれは、すばらしい。訳は実に明快でわかりやすい。これまで読んで挫折したのは、何よりも翻訳がダメだったせいだ、というのがはっきりわかる。が、同時にもう一つわかったことがある。フロイトは
日本の多くの構造改革は経済の活性化につながらなかった ——2018年に上梓された『日本経済のマーケットデザイン』(日本経済新聞出版社、上原裕美子訳)で、アベノミクスについて書いていますね。過去10年にわたって、日本の経済政策の屋台骨だったアベノミクスをどう評価しますか。 「3本の矢」に照らして見ると、まず、第1の矢である「金融緩和政策」は大成功を収めたと言ってもいいでしょう。政府は積極果敢なデフレ対策を講じ、経済再生の追い風になりました。 第2の矢である「財政刺激策」も適切な指針でした。日本経済は非常に低迷していたからです。ただ、さらなる財政出動も可能だったと思います。その点で、金融緩和政策に対する高評価と比べると、若干控えめな評価になります。日本が巨額の政府債務を抱えているのは確かですが、日本経済の弱さを考えると、まずは経済再生ありきであって、債務残高への懸念は二の次です。 そして、第3
目次: 目次: はじめに 1. 『資本とイデオロギー』の概略 1.1 .『21世紀の資本』のあらすじ: 1.2. 『資本とイデオロギー』の全体的な話 1.3. 『資本とイデオロギー』のあらすじ 第I~II部:歴史上の格差レジーム/奴隷社会&植民地 第III部:20世紀の大転換 第IV部(その1):政治的対立の次元再考——問題編 第IV部(その2):政治的対立の次元再考——対策案 (第17章) 第IV部(その3):政治的対立の次元再考——対策案 (その他随所) 2. 通読する必要はないと思う 3. タイプ別読み方 『21世紀の資本』の続きとして読みたい人、つまり経済格差とその対応を知りたい人は…… 経済格差への対応を知りたい人は…… 世界各地の格差の変動プロセスの比較に興味ある人は…… 4. 最後に はじめに このたび、ついについに難産の子、ピケティ『資本とイデオロギー』が出ました。 資本と
我らが偉大なhicksian 様のこのツイートで紹介されていたブログ記事、とてもおもしろい。 broadstreet.blog この著者はMITのソ連ロシア史教授、エリザベス・ウッズ。プーチンは、ヒル&ガディの現時点ではベストなプーチン伝「プーチンの世界」で紹介されている、「プーチンは歴史の男だ」というまとめを敷衍して、その「歴史」というのがおとぎ話に近いネトウヨ妄想なのだ、という点を指摘している。 プーチンの世界―「皇帝」になった工作員― 作者:フィオナ・ヒル,クリフォード・G・ガディ新潮社Amazon このブログでは、その妄想ぶりについてかなり細かく指摘されているけれど、基本的にはこれまでしょっちゅうお目にかかった、大ロシア帝国復活こそが歴史的必然であり、民族の悲願なのであり、それを西側がじゃましくさっておるのよ、という話。いやそれよりひどくて、ロシアは昔から、優しい民主的な共存共栄の
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給料はあなたの価値なのか――賃金と経済にまつわる神話を解く 作者:ジェイク・ローゼンフェルドみすず書房Amazon自分が毎月いくらもらえるのかは、日本・世界経済がどうこうよりもよほど重要な目先のテーマである。だが、それ=給料はどうやって決定されているのか。真っ先に思いつくのは職種や立場だろう。大企業のCEOがマクドナルドのバイトよりも稼げるのは間違いない。介護職の大半よりプログラマの方が稼いでいるだろう。そうした立場・職種に加え、個人の成果でも給料は変化する、すべきだと信じられている。 しかし、それはどこまで本当か? 個人の成果はどれほど給料に関係しているのか? 介護職が重要不可欠で需要もあるのに賃金が上がらないのはなぜなのか? 1960年代にアメリカの一般的な経営トップは一般労働者の20倍稼いでいたのが、21世紀に入ると224倍から271倍も稼ぐようになったのはなぜなのか? それは本当に
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