「この20年間、(企業間で生産性の格差が広がっているという)研究結果が何かの間違いではないかと、もがいてきました」。企業のCEOを中心とした社会価値推進ネットワークCECP(Chief Executives for Corporate Purpose)が毎年開催する「ストラテジック・インベスター・イニシアチブ」で、会場に集ったCEOや投資家らを前にヘンダーソン教授はこう話した。「私たちも当初はこの結果を信じられませんでした。きっと測定誤差に違いない、と」 しかし研究を続けても、行き着く結果はいつも同じだった。最終的にヘンダーソン教授は、国や産業を問わず、ある種のパーパスを戦略に組み込んだ企業ほど生産性が高くなる、と結論づけた。新著『Reimagining Capitalism in a World on Fire (世界の危機に資本主義を再考する)』(未訳)も出版される予定だ。 「高生産性