◇常陸太田・戦国武将菩提寺など、ふすま下張りに古文書 2日シンポ、提供呼び掛け 東日本大震災で被災した民家の取り壊しなどで未確認の文化財が失われるのを防ごうと、常陸太田市で29日、茨城大の研究者や市郷土資料館学芸員らが、旧家や寺のふすまから下張りに使われた古文書を取り出す作業を始めた。同市は中世に戦国武将として名を馳せた佐竹氏発祥の地で、水戸徳川家の墓所がある歴史舞台。関係者らは史料の発見と保存に意気込んでいる。 茨城大の高橋修教授(歴史学)らによると、古い家屋や家財道具には家や地域の歴史を伝える古文書などが収められていることが多く、家臣や上級家老の書簡などが人知れず建具の補強に使われていることもあるという。 阪神大震災を機に95年、研究者や市民らによる「歴史資料ネットワーク」が発足。自然災害のたびに県単位のネットワークが相次いで生まれ、同大も県内のネットワークの拠点となるべく、震災直後か