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2005年のスタンフォード大学の卒業スピーチで、スティーブ・ジョブスは仕事について「たまらなく好きなことを探そう (You’ve got to find what you love)」と説きました。そして彼は「まだ見つけていないのなら、探し続けよう」と続けます。言い換えれば、「情熱を傾けられる仕事を探そう」というアドバイスを、社会に出ていく学生たちに送っています。 https://news.stanford.edu/news/2005/june15/jobs-061505.html私もスティーブ・ジョブスのような起業家をゲストとして講演にお招きして、学生の皆さん向けに話をしていただくことがあります。そんなとき、学生から最も頻繁に出てくる質問は、 「やりたいことが見つからないのですが、どうすればいいでしょうか?」 というものです。起業家が来るたびに、その質問は繰り返されます。それに対して「探
2016 年に逝去した、元 Intel CEO の Andy Grove による High Output Management の日本語訳が復刊され、さらに Hard Things の Ben Horowitz の序文がついたことで、改めてスタートアップ界隈でも 1 on 1 (ワンオンワン) ミーティングの効果が注目され、各社や各人の 1 on 1 のノウハウが共有されるのではないかと期待しています。 Y Combinator の Sam Altman はスタートアップ初期でのコミュニケーションの重要性を何度も説いています。特にスタートアップは業務が複雑になりがちで、かつ状況の変化も早いため、コミュニケーションがボトルネックになりがちです。 コミュニケーションの遅れは意思決定の遅れにつながります。そして意思決定の遅れは事業の進捗を遅らせたり、トラブルの兆候を見逃してトラブル発生の原因にな
たまたまですが今日、仕事と幸福に関しての記事をいくつか拝見しました。折角の機会なので、幸福に関する研究について、2013 年に友人向けにまとめた資料の一部を抜粋して公開します。もしかしたら最新研究だと他にもいろいろ違った新しい発見があるかもしれません。
「その一夜というのは大抵の場合 1,000 日目から 3,500 日目の間のどこかに起こる」と続きます。これは Startup L. Jackson の言葉です。つまり、たった一夜で成功することはあるが、そこに至るまでには長い時間がかかるということです。 もちろん Instagram のようにローンチ一日目で 25,000、一週間で 100,000 登録を獲得するサービスもあります。Y Combinator のThe Process が示すように、ローンチ後に TechCrunch に取り上げられて一晩だけ注目を集めることに成功することもあるでしょう。 http://www.slideshare.net/takaumada/throw-away-your-marketing-rally-in-the-sales-and-customer-supportしかし多くの会社やサービスや発明は「悲
スタートアップは世間的にはまだコンセンサスの取れていないことに取り組むことで一気に成長します。その際、多くの場合はどこかの点で「新規性」のある取り組み — ある種の「逆張り」をすることになります。 そこで先日学生の皆さん向けに「逆張りマップ」を作るワークショップをしてみました。その方法と手順をここにまとめておきます。 逆張りマップの目的と概要このマップを作成する目的は以下のとおりです。 サーベイをしながら成功や失敗した製品やサービスの傾向を知る自分たちの研究や製品がどこに位置しているのかを整理する製品の相対評価の会話を通して、自分の戦略に自覚的になるこれは新しい発想を生むためのものではなく、あくまでサーベイのためのもであり、既存の考え方の整理がメインになると思います。しかしサーベイは新しい発想にたどり着くための非常に重要な足がかりとなります(失敗の原因はサーベイ不足だという話が前に挙がりま
プロダクトマネジメントは多くのソフトウェア企業が重要だと認識している役割だ。それにもかかわらず、「 プロダクトマネジメント」を正確な言葉で定義することは驚くほど難しい。自らを「プロダクトマネージャー」と呼ぶ人々は、企業ごとに全く違うこと… 記事によれば、プロダクトマネージャーはこれらの領域を健全に機能させることが役割であり、 機能がなければ自分で役割を演じたり、補う方法を見つける (たとえばデザイナーがいなければ、自分でデザインを行ったりデザイナーを雇う)「開発者-ビジネス」「ビジネス-顧客」「顧客-開発者」の融合領域における、各種の複雑さや衝突、トレードオフの統合を行うといったことが PM の職責であると理解しています。 逆に言えば、これらを俯瞰して見ることができる能力が PM には求められています。そうした意味で、PM は様々なことを広く学び、組織やビジネスの変化に柔軟に対応できる必要
2016 年 2 月は「スタートアップの時代の終わり」という話題がよく取り上げられた月でした。以下にその論考の一部をまとめてみます。 大企業がスタートアップの手法やツールを身に着け始めており、disrupt されにくくなってきている(The Information: The End of Tech Startups)スタートアップを始めるのは安く簡単になったが、スケールするための競争は激しくなっていおり、インターネット業界が成熟するに連れてスタートアップの入り込む余地が少なくなってきている(自動車業界のように)(Ev Williams)ビジネスのスピードが上がっていて、スタートアップ自体が破壊 (disrupt) されるスピードも早くなっている(Marc Andreessen)スマートフォンが全く新しい巨大なマーケットを多く作ったが、ほとんどのマーケットは既に独占され、良き時代は終わった(
新書『逆説のスタートアップ思考』が明日 3/8 に Amazon 他の書店で発売されます。この記事はその書籍を読む前後に読んでもらえると、本の内容の見通しがよくなるのではないかと思います。 さて、タイトルの中にある「スタートアップ思考」は、Peter Thiel の Zero to One 第一章『僕たちは未来を創ることができるか』の最後の見出しから取ってきたものです。 ここで言うスタートアップ思考とは一体何なのでしょうか。私の現在の理解の範囲では、「自分の頭で考える」「自分の意志を持つ」「自分で決める」ということで、まとめてしまえば非常に凡庸なものかな、と思っています。 ただこれは、スタートアップ的な考え方を持つ創業者や投資家が、起業家志望の相談に乗っているときに 「で、君だけのユニークな洞察は何?」「で、君はどうしたいの?」といった、個人の意志や考えを確認してくることが多いことに符合し
第5回はユニットエコノミクス、具体的には CAC と LTV の話です。加えて Payback Period の話も行います。 このユニットエコノミクス (unit economics) という概念は、Series A の投資を受けられるかどうかの判断基準になることが多い重要なものです。Seed 投資を受けてから Series A の投資を受けるまでの通常約 1 年半の間、スタートアップにとっては プロダクトやサービスの Product/Market Fit を達成するユニットエコノミクスを健全な域まで持っていくの二つが大きなマイルストーンになると言っても良いと思います。今回はそのうちの後者のユニットエコノミクスという概念を取り扱いますが、これまでのほぼすべての指標を使うので、理解が微妙な概念については以前の記事を参照しながら読み進めてください。なお、これまで Burn Rate, Rev
ビジネス上のプロジェクトの成功法則やマネジメント方法は様々な形で語られています。一方で、主に余暇の時間で行われる技術的なサイドプロジェクト(ソフトウェア、ハードウェア含む)に成功パターンはあるのでしょうか。 最近では定量的なプロジェクトの分析を行うために GitHub のプロジェクトのデータを使おうとしている動きがあります。もちろん GitHub を使った研究はあくまでソーシャルコーディングのプロジェクトをスコープとするものですし、一部は因果関係というよりも相関関係でしかありませんが、知見として活用できる部分もあると思うので、GitHub の研究や私個人の経験を通して見てきたサイドプロジェクトの成功パターンをまとめてみたいと思います。 以下では大きく 3 つに分けて解説します。 チームアイデアとテーマプロセス 1. チーム最初に残念なお知らせです。どうやらプロジェクト内部の仕事の多くは少人
先日、とある人の Faccebook での投稿で「オープンイノベーションは都市伝説」という発言があって、私もそれに近い感覚を持っているので今の考えをまとめておきます。 オープンイノベーションの成功例国内外のオープンイノベーション事例や日本国内の現状については、300 ページを超えるNEDO のオープンノベーション白書 (2016) によくまとまっています。 こうした白書や本に掲載される事例を見ていると、オープンノベーションには確かに成功例はあるものの、向き不向きがあることに気付きます。 成功事例を見てみると、「課題が明確」でかつ「課題が衆目を引くぐらい面白い」ものであり、「課題を解決するための技術」をインバウンドで求めている、といった条件を満たすと成功しやすいように見えます。 たとえばよくオープンイノベーションの事例として挙げられる P&G のプリングルスのプリントチップスの事例を見てみる
最近立て続けに「起業家はリスクを取らない」と書いている本を読みました。アントレプレナーという単語の原義が「リスクを負う人」という意味にも関わらず、です。 Originals という本の中では、起業に専念せず本業を続けた起業家は、本業を辞めて起業に専念した起業家よりも失敗の確率が 33% 低かったという研究結果が引用されています。これが正しければ、リスクを嫌っている起業家のほうが成功しているということです。 そしてビリオネアを調査した PwC の本でも、特段ビリオネアにリスクを好む傾向は見られなかったと言います。 例として、ビリオネアとして有名な Bill Gates を見てみます。彼は Microsoft を始めるために Harvard を中退した、と各所で喧伝されています。しかし実態としては、学部二年生で Microsoft の事業を開始したあとも一年間学業を継続していたそうです。しかも
Bill Gates は「ほとんどの人は 1 年でできることを過大評価し、10 年でできることを過小評価する」と言ったそうです。 この原因は、人は10 年でなされる技術的な進歩を過小評価するということだけではなく、一つの技術進歩が引き起こす二次影響について過小評価してしまうことにも起因するように思えます。 たとえば二次影響の一つの例として、「自律走行車は、テック系企業や製造業よりも、不動産業や小売業で億万長者を生み出すだろう」と言われたらどう思われるでしょうか。そんんなまさか、と思われる方もいるかもしれませんが、過去の事例を見るとそれは十分に起こりえるように思います。 過去を振り返ってみると、二十世紀初頭、T型フォードの急激な売れ行きから、「自家用車がすべての家庭に行き渡るだろう」ということを予想していた人は多かったのではないかと想像します。しかし「車の普及によってウォルマートのような郊外
「シリコンバレーのパーティーは終わった」と聞くことが年末年始にかけて増えました。私も「Winter is Coming」に備えてメトリクスと利益に関するスライドを 1 月 4 日に出しましたが、その後次々とシリコンバレーのスタートアップのレイオフのニュースを聞くようになっており、まさに冬の到来を感じています。 しかし一方で 2016 年に入っても大型のファンドが次々に組成されています。例えばここ一ヶ月だけでも Andressen Horowitz は約 1,700 億円、Peter Thiel 率いる Founders Fund は約 1,500 億円、老舗 Accel Partners は約 2,300 億円のファンドを組成したというニュースがありました。 また日本国内でも VC や CVC、大学などから新しいファンド組成のニュースが毎週のように飛び込んできます。 ファンドを作った以上、
40 億円以上の資金調達をした、AI パーソナルアシスタントを開発するx.ai が、自分たちは技術的な挑戦があり長期の開発が必要な「アンチリーン」なスタートアップである、という記事を出しています。 彼らはリーンスタートアップ的な方法論が、AI のような研究開発を必要とするスタートアップには不向きだと主張して、スタートアップの領域を、 リーンスタートアップアンチリーンスタートアップ(AI やセキュリティなど)ムーンショット(SpaceX や 23andMe など、1960年代の月面着陸ほど難しく、何が可能かを再定義するような事業)と 3 つに分け、アンチリーンなスタートアップは、リーンとムーンショットの両極端の中間であり、三ヶ月のアクセラレーター期間中では解決できないような、長期的な戦略に根ざした製品開発が必要だと主張しています。
“Startup survives on momentum” (スタートアップはモメンタムによって生き延びる) とは Y Combinator の Sam Altman による、MIT の講演での発言です(日本語版要約)。ここでのモメンタムは「勢い」と訳せるでしょうか。 Sam は Y Combinator で数百ものスタートアップを観てきた経験則として、繰り返しモメンタムの重要性に触れています。たとえば、 「モメンタムと成長はスタートアップの生命源だ」「自分がスタートアップに伝える数少ない命令のうちの一つは、絶対に会社のモメンタムを失うな、ということ」「進捗(新機能、顧客、売上のマイルストン、パートナーシップ等)をドラムビートのように刻み続けろ」「成長とモメンタムが優れた実行の鍵だ」などです。特に Stanford の授業で使っていた下記の一枚は象徴的です。 http://startup
これまで数十のスタートアップに「今使っているサービスやツール」を聞いて回ってきました。その中で比較的よく聞いた、スタートアップのバックオフィス系の業務効率化に貢献しそうなサービスをご紹介します。 バックオフィス全般Bizer / Gozal 書類系契約書雛形:freee 無料テンプレート / AZX テンプレート 翻訳:gengo / Conyac 印刷:ラクスル 名刺:Eight / メイシー スキャン:スキャンマン / AI Inside 会計経理全般:freee / MF クラウド / 弥生会計 請求:Make Leaps / FREX B2B 後払い決済 / Misoca / 経理のミカタ / board 経費:staple (スタートアッププランあり) / MerryBiz / Streamed / Dr.Wallet 人事管理:SmartHR / freee / MF クラウド
第4回はチャーンレートの話です。チャーンレートの計算方法のほか、Churn Rate の適切な目標値などについて解説します。 引き続き読者対象はSeries A 以前の、CFO のいないスタートアップを想定しています。以下はこの入門講座のシリーズのリストです。 バーンレート収益 (Revenue & MRR & SaaS Quick Ratio)利益と利益率 (Profit & Margin)チャーンレート <- ここユニットエコノミクス (CAC & LTV)成長率 (MoM & CMGR)まとめこの連載は、リンク先の管理表を埋められるようになり、起業家と投資家がある程度同じ用語で話ができるようになるレベルを目標としています。 チャーンレート (Churn Rate) とはチャーンレートは顧客離脱率、解約率を意味しています。普段「チャーン」と略されて使われることがあります。 チャーンレー
今回は利益についてです。引き続き読者対象はSeries A 以前の、CFO のいないスタートアップを想定しています。以下はこの入門講座のシリーズのリストです。 バーンレート収益 (Revenue & MRR & SaaS Quick Ratio)利益と利益率 (Profit & Margin) <- ここチャーンレートユニットエコノミクス (CAC & LTV)成長率 (MoM & CMGR)まとめこの連載は、リンク先の管理表を埋められるようになり、起業家と投資家がある程度同じ用語で話ができるようになるレベルを目標としています。また今回の利益の話を読めば、以下の表ようなスタートアップのパフォーマンスの一部が読めるようになることを目指しています。 http://www.slideshare.net/totango/customer-retention-cost-report/17利益の 2
先日逆張りマップというワークショップを解説しました。前回のマップでは多数の製品を大雑把に比較しましたが、今回はそれをさらに細かく見ていくために「逆張り戦略キャンバス」を作ります。 ワークショップの成果物として、以下のような戦略キャンバスが出来上がります。各個人が作ったキャンバスのチーム内での共有を通して、議論を生み、そこから新しい洞察を導くことがこのワークショップの目的です。 なお、ワークショップを実施するフェーズは、プロジェクトがまだアイデア段階にあり、既にチームがある程度のアイデアに合意している状態を想定しています。 「すべてが最高」を狙わず、独自性とメリハリを目指す『逆説のスタートアップ思考』の第二章「戦略」では、独占することの重要性と一緒に、 独自の価値と独自のやり方何をしないかを決める最高を目指さないという話を書きました。 企業やプロジェクトの金銭的資源、時間的資源は限られている
スタートアップをするときは、会社から始めるのではなくアイデアから始めるべきだ、と Y Combinator の Sam Altman は言っています。なので今回はスタートアップ向きのアイデアを考えるときに参考になるであろう質問集を出典付きで以下に挙げていきます。気づいたものがあれば順次追加します。 これらすべての質問に答えられる必要はないと思いますが、思考の整理には役立つのではないかと思います。なお、ここでのアイデアという言葉の中には、Sam Altman と同様、市場や戦略などの意味も含ませています。ではどうぞ。 アイデア1. 悪いように見えて、実は良いアイデアですか (Sam Altman) 2. 賛成する人のほとんどいない、自分だけが知っている大切な真実を前提としたアイデアですか (Peter Thiel)、つまり自分しか知らない秘密を使ったアイデアですか (Chris Dixon)
全社員(あるいは部門の全体)にとある書籍を配る企業の話をいくつか聞いたことがあります。 1990 年台後半、Microsoft では「イノベーションのジレンマ」がかなりの数の社員に配られた、という話を聞いたことがあります。また Square と Twitter の CEO である Jack Dorsey は The Checklist Manifesto を全新入社員に配っていた時期があるそうです。私も前職時代、Made to Stick が配られて読みました。 https://www.instagram.com/p/C4FfF/?taken-by=jack (コメントについてについて白色で塗りつぶしました)個人的に本が好きだというのもありますが、社内に同じ本を配る、というのは中々良い教育投資なのでは思っています。というのも、一人の意識が変わってもなかなか組織は変わりません。かといってトレ
急成長するスタートアップに必要なアイデアを「狂ったアイデア」や「おもちゃのようなもの」、あるいは「ほとんど誰もがあなたに同意しないような、重要な真実」というふうに以前まとめさせていただきました。 ただ狂ったアイデアという言葉は、ついつい「狂った解決策」に意識を向けてしまいがちです。でも恐らく本来そうではなく、「狂った問題」を見つけるべきなのだろうなと思います。そこで今回は「狂った問題」、言い換えると「今はまだ誰も問題だと気づいていないこと」「今はまだ考えづらいことを考えること」についてお話させていただきたいと思います。 まず最初に:狂ったアイデアとはスタートアップが目指すべきなのは「狂ったアイデア」だと言われています。これはなぜかというと、「単に正しいアイデア」は多くの場合大企業が進出可能で、その領域でスタートアップが勝利をおさめることが難しいからです。 Finding Billion D
起業を他人に勧めるとき、「世界を変えよう」「世界一になろう」「好きなことで生きていこう」「破壊しよう」「リスクを取れ」といったような意気盛んなレトリックを使われることも多いように見えます。 こうした言説が流通するのは創業者自身にリスクを取った自己を肯定するバイアスがかかるせいかもしれません。あるいはスタートアップという選択肢に気づいてもらうためのポジショントークなのかもしれないので、そうしたキャッチーな言説にも必要性はあると認識しています。 ただ、個人的にはそうした精神論は苦手なことが多いです。また、話す相手によっては「意識が高い」と受け止められて、こうした精神論による説得が有効ではないどころか悪影響を与える場合も多いと感じています。 なので、そういう人たちのためにも、精神論だけではない「スタートアップを始める”合理的な”理由」がもっと流通しても良いのではないかと思います。そうすることでこ
先日のプロダクトマネージャー向けの講演のなかで、個人的にフォローしておくとよいと思う欧米のプロダクトマネージャーを紹介しました。 特に組織のトップのポジションになっている PM の中には、おそらく社内への効果も考えて、自分の考えを頻度高く発信している人たちがいます。そうした人たちによる「PM は何に気を付けるべきか」などのアドバイスは、他の組織の PM や、これから PM を目指す人にとっても有用ではないかと思います。なお、以下は 2018 年 2 月現在の肩書です。 Josh Elman (Greylock & ex-Twitter/Facebook PM)Julie Zhuo (Product Design Director, Facebook)Brandon Chu (GM, Shopify)Dan Hill (Director of Product, Airbnb)Jackie B
様々なスタートアップやサービスが、本業ではない「サイドプロジェクト」から生まれています。 たとえば Twitter や Instagram、GitHub や Craigslist などはサイドプロジェクトから生まれたスタートアップです。また Slack や Flickr も、ゲームを作ろうとしていた Stewart Butterfield たちのある種のサイドプロジェクトから生まれたと言えるかもしれません。Gmail や AdSense は Google 社内の 20% ルールの中で生まれたサイドプロジェクトとして有名です。そもそも Google 自体や Yahoo!、Facebook なども、学生の本業である学業のサイドプロジェクトとして生まれたと言えるのではないでしょうか。 そして Paul Graham も Stanford 大学の講義の中で、「最良のスタートアップは、サイドプロジェ
昨日発表された、経産省の次官・若手プロジェクトである『不安な個人、立ちすくむ国家』という資料が話題を呼んでいます。危機感が伝わってくる資料で、ここからさらに一歩進んで効果的な経済政策に繋がることを期待しています(微力ながら経済に貢献したいとは思っているので…)。 さて、この資料の最後には「この数年が勝負」「最後のチャンス」という言葉が出てきます。 不安な個人、立ちすくむ国家 p.64(強調は引用者)最後、という言葉は強すぎて好みではないのですが、しかしこの危機感と同じような話を起業家の方と最近したことを思い出します。それは「我々の世代がスタートアップに挑戦できる権利を持つ『最後の世代』になってしまうのでは」という話です。 挑戦には失敗がつきものです。実際、スタートアップの多くは失敗します。そしてその失敗を許せるような余力が残っているのはかろうじて今だけではないか、そして近い将来、この国の多
Y Combinator, President の Sam Altman による How to Start a Hard Tech Startup という講演が 2016 年 4 月 13 日に MIT で行われました。 https://www.youtube.com/watch?v=r7HyWFJMAxgY Combinator は近年、ソフトウェアスタートアップだけではなくハードウェアやバイオといった領域でも投資を始めています。たとえば YC 卒業生の中には Ginkgo Bioworks ($54M 以上の資金調達), Cruise Automation (GM に $1B 以上で買収) などの企業があり、YC のやり方でうまくいっているほか、最新のバッチでも多くのハードテックスタートアップを支援しています。 講演ではこうした Y Combinator でのハードテック・スタートアッ
最近、外資系の会社や大企業からスタートアップに入ってくる人が増えてきているようです。エンジニアだけではなく、オペレーションや営業、その他のビジネスサイドの人も続々と転職してきているという喜ばしい話をしばしば聞きます。 スタートアップにはキラキラしたイメージがあるため、入ってすぐにそうした輝かしい仕事ができる、と思われている方も中にはいるようで、入社後に「思っていた仕事と違う…」という愚痴を言う人がいる、という話も聞きます。しかしスタートアップの実態は、雑用や細かい地味な仕事を積み重ねて前進していくことがほとんどで、面倒な仕事は避けられません(とはいえ、エンジニアや営業が雑用ばかりやっているのは何かが間違っているとは思いますが)。 たとえば、顧客に合わせて FAX という時代遅れの通信方法に対応したり、切手を買いに行ったり、ゴミ捨て、トイレ掃除、助成金の資料提出、定款の更新、オフィス探し等々
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