海洋研究開発機構などの国際研究チームは、アメリカ・カリフォルニア州ソノマにある「ザ・シダーズ」と呼ばれる、マントル由来岩石が露出した一帯において、既知のエネルギー代謝系、つまり呼吸などの機能を持たない、「常識外れな」微生物の一群を発見したことを報告した。 【こちらも】史上最初の大量絶滅は火山活動が原因 東北大が解明 上部マントルの主要な岩石で、カンラン石というものがある。これは、水と反応(これを蛇紋岩化反応という)し、蛇紋岩と呼ばれる鉱物に変質する。このとき、水はpH11を超える強アルカリ性を示す。発見された微生物群は、そのような環境に好んで生息する、超好アルカリ性微生物である。 現段階で、この微生物群について分かっていることはまだ少ない。確かなことは、まず、かれらは、既知のいかなる地球生命とも大きく異なるゲノム構成を持っている。いかなる原始的生命体でも必要不可欠と考えられていたような基礎