愛知県瀬戸市の「海上(かいしょ)の森」の隣接地に稼働していた出力約1MWメガソーラー(大規模太陽光発電所)が、県と市から法令違反を指摘され、パネルの3分の1を撤去することになった。建設したのは、愛知県を地盤に建設・リサイクル事業を展開するフジ建設(名古屋市)。同社は、2002年に購入した自社所有地に、2016年1月に1148枚の太陽光パネルを設置し、売電事業を開始していた。パネル撤去にまで至った経緯を振り返る。 「無許可で太陽光施設、海上の森の隣、中止勧告後に」――。こんな見出しが新聞各紙に踊り、「海上の森」隣地に建設されたメガソーラーの問題が明るみになったのは2016年2月だった。瀬戸市の市民が海上の森の周辺を散策中にメガソーラー設備に気付き、市に通報し、森林法など関連法規に無許可や無届けのまま建設したことが発覚した。 市の中止勧告を無視して建設 瀬戸市民が「海上の森」の保護に敏感なのは