8波を凌ぐ過去最大の流行を迎えている日本ですが、世界では新たな系統のウイルス「BA.2.86」の登場を注視しています。再び振り出しに戻ってしまうのでしょうか?西浦博さんに最新情報を聞きました。
8波を凌ぐ過去最大の流行を迎えている日本ですが、世界では新たな系統のウイルス「BA.2.86」の登場を注視しています。再び振り出しに戻ってしまうのでしょうか?西浦博さんに最新情報を聞きました。
【識者の眼】「科学的であること 人道的であること」岩田健太郎 No.5173 (2023年06月17日発行) P.63 岩田健太郎 (神戸大学医学研究科感染治療学分野教授) 登録日: 2023-06-07 最終更新日: 2023-06-07 「終末期の患者でもコロナで面会できない。感染防御のことばかり考えていて家族が寄り添う時間が奪われてる」という批判を目にした。 事実はこれとはまったく異なる。 我々専門家はどのように家族が面会できるかを考え続けた。たとえば家族内クラスターから患者が発生したときには家族は全員、「今」感染する可能性はほぼゼロなわけで、なんならマスクなしで顔を合わせてお看取りだってできるのだ。実際、そういう提案をしたこともある。感染防御のことを科学的に考え抜くからこそ、合理的な「家族と寄り添う時間」が持てる。 しかし、こういうときに、けんもほろろに断ってくるのは感染症を専門と
5月8日から、新型コロナの感染症法上の位置付けが2類から5類へと移行した。2020年早春に始まったパンデミックは、3年余りの月日を経て、ようやく一つの区切りを迎えたことになる。感染規模の大きさ、死者数、そして当たり前の生活がこれほどまでの長期にわたって制限されたことは、一つの歴史として刻まれるだろう。 日本国内だけで、2020年春から2023年5月頭までの感染者数はおよそ3377万人、感染による死者数は7万4千人を超えている。ちなみに、100年前の大正時代、1918年から1921年に流行したスペイン風邪は、やはり同じ様に3年余り続き、日本での感染者数はおよそ2380万人、死亡者数はなんと38万人を超えていた。数字の上では、感染者数は今回のコロナの方がはるかに多く、そして死者数は医療の進化もあって、今回は大きく抑えられたと言える。 今回のコロナ禍の中で、お付き合いのあった方お二人を感染症で見
福岡放送のテレビ番組に本日出るが、昨日、その打ち合わせでいろいろお話した。自分の思考を整理するためにも、そのときのコメントをここにまとめておく。もちろん、すべて私見である。なお、これはあくまでも自分のためのメモなので、専門用語などは詳しく説明していない。不明な用語その他は各自ググっていただきたい。 新型コロナを感染症法の2類相当(実際には新型インフルエンザ等感染症)から5類にすべきか、という質問をしばしば受ける。そのたびに、「そこはさしたる問題ではない」とお答えしている。 そもそも、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」(いわゆる感染症法)が施行された1999年から、僕はこの法律に大いに不満だった。この法律は新たに勃発する感染症が国を脅かした場合にいかに封じ込めるか、という「感染管理」と、過去に大きな人権侵害をもたらしたエイズやハンセン病といった「人権」問題のバランスをと
新型コロナウイルスに感染して亡くなった人の数は感染拡大の第8波で急増し、先月以降の1か月余りで全国で1万人を超えています。 国内で感染拡大が始まった3年前、2020年1月以降、新型コロナに感染して亡くなった人は10日までで6万411人で、累計の死亡者数のおよそ6分の1の人が1か月余りの間に亡くなったことになります。 厚生労働省によりますと、新型コロナに感染して亡くなったと発表された人の数は去年10月には全国で1864人でしたが、11月に2985人、先月には7622人と急増し、今月は10日の時点ですでに3145人と先月を上回るペースで増加しています。 また、先月7日から今月3日までのおよそ1か月間に亡くなった人のうち、年代や性別が明らかになっている5825人について年代別にみると、 ▽10歳未満が4人で全体に占める割合は0.07%、 ▽10代が4人で0.07%、 ▽20代が5人で0.09%、
※インタビューは11月15日に行い、その時点の情報に基づいている。 ワクチンを受けた人の恩恵をデータで示したい——先生がランセット誌の西太平洋地域版 に出された論文「Number of averted COVID-19 cases and deaths attributable to reduced risk in vaccinated individuals in Japan(ワクチン接種のリスク低減効果によって防がれた日本の新型コロナの感染者と死亡者数)」を読みました。ワクチンが感染者や死亡者を減らす効果を数字で見える形にされたわけですが、なぜこの研究を行おうと思ったのですか? 研究室のメンバーで毎週、面白い論文を紹介し合っているのですが、僕が見つけて紹介したのがコロナに関して世界で初めて、集団へのワクチンへの効果を示したイスラエルの論文でした。 その論文にヒントを得て、日本でもワクチ
過去最多の感染者数を更新し、死亡者も過去最悪レベルで増えている新型コロナウイルスの第7波。 なし崩し的に「社会経済活動を回す」という方針が決められ、医療は逼迫した状態が続いている。 政府の分科会や厚生労働省のアドバイザリーボードの専門家有志は、出口戦略を示す提言を出したが、このまま対策緩和に突き進んで問題はないのだろうか? BuzzFeed Japan Medicalは、提言には名を連ねず、8月18日のアドバイザリーボードで新型コロナが常在している「エンデミック」期の見通しを出した京都大学大学院医学研究科教授の理論疫学者、西浦博さんに聞いた。 ※インタビューは8月19日に行い、その時点の情報に基づいている。 なぜパンデミック中に「エンデミック」の見通し?——今回、「エンデミック」期の見通しを出しているわけですが、まず感染症の流行状況を指す「パンデミック」「エピデミック」「エンデミック」の意
新型コロナの感染者数が増えるなか、子どもの受診患者さんも大きく増えています。 一方で、厚生労働省から発表されている新型コロナによる重症者の数はそれほど多くないように見えます[1]。 データからわかる-新型コロナウイルス感染症情報-(厚生労働省)2022年8月2日アクセス たしかに、日本全体としては予防接種率が上がり、以前の流行に比較すると患者数に比較して重症者が少ない状況となってきました。そして、それこそ風邪とそれほど変わらない症状の方も多くなっています。 では、『軽症ならばだいじょうぶだろう』といえるでしょうか。 前線で医療に携わっていると、異なる風景が広がっています。 多くの方々が感じている『重症』と『軽症』は異なる可能性があるのです。 このようなお子さんの受診が増えています たとえば、以下の動画にお示しするような患者さんが多く受診されています。 ※なお、今回挙げた動画はYouTube
初めまして。僕は菊地成孔(きくち なるよし)と申します。音楽と著述を生業にしていまして、SNSというものは基本、やらないし、やったとしても、自分のライブや新刊、イベントの宣伝にしか使っておりません(それも全てマネージャーがやっています)。 なのですけれども、今月22日に、コロナ陽性反応が出まして、結論から先に申し上げると、少なくとも、僕個人に関しては「今度のコロナは感染力強いけど、重症化しない=行動制限もしませんよ」という図式は、真っ赤な嘘で、これは大げさではなく「一歩間違えたら死んでたかも」という経験をしました。 そこで、「SNSというのは、本来、こういうことを発信するためにあるのでは?」と思い、こうして発信させていただいている次第です。やっと今、フラフラではありますが、長文をキーパンチできる肉体的余裕が出てきた。という側面もあります。症状が出始めて10日目、抗原検査で陽性反応が出て9日
新型コロナの新規感染者数が急激に増加しており、1日当たりの新規感染者数は18万人を超えています。 そんな中、政府は「行動制限は考えていない」と繰り返し発言しています。 まん延防止等重点措置や緊急事態宣言などの行動制限なしに、私たちは過去最大規模の流行を乗り越えることができるのでしょうか。 新規感染者数は過去最高を更新し続けている新型コロナの新規感染者数と死亡者数の推移(Yahoo!JAPAN 新型コロナウイルス感染症まとめより) 日本国内における新型コロナの新規感染者数は爆発的に増加しており、7月21日には全国で1日に18万人を超える感染者が報告されています。 この感染者数の急激な増加の背景には、 ・ワクチン接種後の時間経過による集団としての感染予防効果の低下 ・行動制限緩和による人流の増加 ・酷暑に伴うエアコンの使用による換気の低下 ・オミクロン株の亜系統BA.5の拡大 などがあると考え
世界における新型コロナの新規感染者数が再増加しており、その要因の一つとしてオミクロン株の亜系統BA.4/BA.5の拡大が挙げられます。 BA.4/BA.5について、現時点で分かっていることをまとめました。 世界101ヶ国で新型コロナ新規感染者数が増加世界各国の過去7日間での症例数の変化率(WHO COVID-19 Dashboardより) 6月29日の会見でWHO(世界保健機関)は、世界101ヶ国で新型コロナ新規感染者数が増加していると報告しました。 この101ヶ国の中には日本も含まれています。 世界中で感染者数が増加している原因としては、ワクチン接種や自然感染からの時間経過による感染予防効果の減衰と、オミクロン株の亜系統であるBA.4/BA.5の拡大によるものと考えられます。 オミクロン株の亜系統BA.4/BA.5とは?BA.4とBA.5のスパイク蛋白の変異の特徴(DOI: 10.105
The global pandemic of SARS-CoV-2 has now claimed millions of lives across the world. There has been an increased focus by the scientific and medical community on the effects of mild-to-moderate COVID-19 in the longer term. There is strong evidence for brain-related pathologies, some of which could be a consequence of viral neurotropism1,2,14 or virus-induced neuroinflammation3,4,5,15, including t
今後の未来像は 予防接種という行為は、接種者自身はもちろんのこと、それ以外の方の感染機会を減らすことに繋がる。そのため、そのような間接的な防御が人口内で積み重なり、流行自体を防ぐ効果が得られたものを集団免疫効果と呼ぶ。そして、流行排除のための閾値について、従来株の場合、予防接種率が60%超程度ではないかと過去の記事で私も言及してきた。 実際に、イスラエルではロックダウン下で2回目接種が完了した者の割合が40%を超えたところで新規感染者数が減少傾向に転じたことから、国内外含めて予防接種に大きな期待が広がったのである。 残念ながら、上記の見通しは楽観的すぎた。それはどうしてなのか。加えて、現時点までの科学的な知見から今後の未来像をどのように見込んでいるのか。簡単ではあるが、本稿で皆さんと共有したい。 いずれの要素も集団免疫閾値に直接的に影響を与える。特に、前回の記事でお伝えした通り、(1)に関
新型コロナウイルス感染の急拡大を受けて、相模原市は今月25日から2学期が始まる予定だった相模原市立の小中学校について、今月末まで臨時休校にすることを決めました。 相模原市内では新型コロナウイルスへの感染が確認された小中学生が、1学期は1日1人ほどでしたが、夏休みに入って6倍以上に増えました。 2学期は今月25日から始まる予定でしたが、市は感染の急拡大を受けて、相模原市立の小中学校など106校を今月末まで臨時休校にすることを決めました。来月以降は分散登校などを取り入れたうえで再開する予定ですが、今後の感染状況によっては休校を延ばす可能性もあるということです。 臨時休校の期間中は学校での授業は行わないものの、希望する家庭の子どもは、授業がある予定だった時間帯に学校で預かることにしています。 相模原市教育委員会は「子どもたちの学びを保障することが責務だが、今の感染状況を考えて、やむをえず休校を決
回答:よほどの理由がない限りは、接種することをお勧めします 日本で承認されているmRNAワクチンには、新型コロナウイルスへの感染・発症・重症化・死亡リスクを大幅に減らす効果が確認されています。実際に新型コロナウイルス感染症に罹ってしまうよりも、はるかに小さなリスクで免疫を獲得できます。 そのため、よほどの理由がない限りは、順番が回ってきた時点で接種することをお勧めします(ワクチン接種は自分だけでなく、自分の周りの人を守るという意義もあります)。 ※この記事内容は接種を強制するものではありません。接種するかどうかは個人の判断に委ねられますが、デマや事実誤認をもとに判断してしまうことがないよう、薬局でも行っている情報提供や対応を文書化したものです。 ※非常に長いので、「ページ内検索」や「Ctrl+F」の機能で不妊や後遺症、心筋炎、デルタ株、オミクロン株、ブースター接種といった気になる単語を検索
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