『GJ部』『プラスティック・メモリーズ』など、丹念な日常描写でキャラクターを掘り下げる手腕に定評のあるアニメ監督・藤原佳幸。そのルーツをたどるインタビュー連載の第2回では、美少女三姉妹のゆるい日常を描いたコメディ作品での盟友との出会いを熱く語る。 ――2本目の作品は『みなみけ』です。ご自身が参加している作品ですね。 藤原 はい。アニメ業界に入ってから関わった作品の中で、仕事に対する踏み込み方や考え方が全体的に変わったタイトルということで選びました。 ――何からそこまでの影響を受けたのでしょう? 藤原 黒柳トシマサさんと出会ったことです。それまで童夢で一緒に仕事をしていてもほとんどしゃべったこともなかったのに、『みなみけ』の第4話で黒柳さんが初演出、僕が初作監(谷川政輝と共同作監、「高柳佳幸」名義)としていきなりコンビを組むことになって。黒柳さんと出会う前の自分は、アニメーションはとにかく絵