<米軍撤退や避難民の報道が代弁していないアフガニスタン──タリバンが支持され、政権奪取できた理由はそこにある> タリバンは、アフガニスタンの首都カブールに無血入城、約20年ぶりに政権を奪還した。 多くの人々が「タリバンはイスラム過激主義者で、テロリスト」と思っているようだ。これから恐怖政治が敷かれるようなイメージを抱いている人もいる。 確かに、タリバンは以前は過激派だった。1996年から2001年の約6年間だけ政権の座についていたが、彼らの政策は、過激なイスラム原理主義に基づくものだった。 バーミヤンの仏像を破壊したのも、このころだ。特に女性には極度に抑圧的で、ブルカ(目以外は全身をベールで覆う服装)の着用を義務付け、女性の就労を認めないほどだった。 この政権を承認したのは、わずかにパキスタン、サウジアラビア、アラブ首長国連邦のたった3カ国だった(トルクメニスタンは確認中)。 しかし、それ