移転先の校庭で「奇跡」の運動会 陸前高田・小友中 周囲にがれきの残るグラウンドで騎馬戦を行う小友中の生徒たち=22日、陸前高田市 東日本大震災で被害を受けた岩手県陸前高田市小友中は22日、移転先の小友小グラウンドで運動会を行った。同市の小中学校での運動会は震災後初めて。はつらつとした生徒たちの姿に、見守る保護者や住民も沸いた。 生徒会長の3年佐藤春希君(15)が「運動会ができることに感謝し、思い出に残る日にしよう」と宣誓。全校生徒36人が紅白の2組に分かれ、徒競走やリレー、騎馬戦などに汗を流した。 校庭の周囲は大量のがれきが残ったまま。加藤清校長は「運動会をやれたこと自体が奇跡。理解を得られないのではないかと不安もあったが、やれてよかった」と目を潤ませた。 小友中は津波で生徒8人が犠牲になり、校舎は2階まで浸水して使えなくなった。移転先の小友小校庭も今月半ばまで、がれきが散乱していた