日本文学翻訳者・研究者のマイケル・エメリック氏を選考委員に迎え、去る2014年9月16日に応募を締め切りました早稲田文学新人賞には、前回の391篇を大きく超える、590篇の応募が集まりました。 選考を重ね、15篇に絞り込みました候補作から、エメリック氏による最終選考において、異なる魅力の2作が甲乙つけがたいと判断され、2作同時受賞となりました。(早稲田文学新人賞での2作同時受賞は、1999年の第16回以来、16年ぶりのことです。) 【エメリック氏による選評(一部抜粋)】 ◆贄のとき 「読者が奇抜なことを当たり前に受け入れ、前に進み続けるように、この小説はできているのである。喩えて言うなら、それは完璧な綱渡りに似ていると思う。」 ◆小悪 「最後の一文にたどり着いたところで、登場人物との短い付き合いが終わってしまうこと、ここに描かれた世界を後にしなければならないことが寂しく感じられるほどだ。」