5月31日、イスラエル沖に浮かぶ、パレスチナのガザ住民に対する支援船フロテッラ号に、イスラエルの急襲部隊が小型船とヘリコプターで襲撃し、乗員10人を殺害、30人以上を負傷させる、という事件が起こった。 この事件はある意味で、起こるべくして起こった、という感じもする。それはここ数年、イスラエル国民の精神状態が、正常を保つのが、非常に難しかったからだ。レバノンのヘズブラがシリアから、イスラエル全域に届くミサイルを入手し、2006年に起こったイスラエル・ヘズブラ戦争当時よりも、兵器装備を拡充していたからだ。 そのことに加え、シリアの核開発問題、新型兵器の調達もあった。もちろん、シリアがもし兵器を使用するとすれば、それはイスラエル以外には、考えられないだろう。 加えて、イランの核開発問題があった。そのイランの核開発が、核兵器開発に繋がるものだという強い不安を、イスラエル国民は抱いていた。しか