土星の既知の衛星数が、太陽系内の惑星として初めて 100 個を超えました。100 番目に報告された土星の衛星「S/2004 S43」(仮符号)は、すばる望遠鏡によって初めて観測されました。 この5月に、国際天文学連合から新たに 62 天体が土星の衛星として発表され、土星の衛星数は 145 個になりました。今年の2月に 15 個の新衛星が発表され、95 個の既知の衛星を保持する木星は、「最も衛星が多い惑星」の王座をわずか数ヶ月で土星に奪還されたことになります(注1)。 図1:土星の衛星の軌道を示す概念図。左図と右図はそれぞれ土星の極方向から見た場合と赤道方向から見た場合を表します。今回発表された新しい衛星は、外側の軌道を回る不規則衛星(注2)です。不規則衛星の軌道は赤、緑、青色で表されています。(クレジット:スコット・シェパード/カーネギー研究所) 今回新たに発表された土星の衛星は、直径2キ