安倍総理大臣が今月下旬にハワイを訪れ、真珠湾攻撃の犠牲者を慰霊することに関連して、中国外務省の陸慷報道官は7日の定例の記者会見で、「日本が深く反省し、誠実に謝罪したいのならば、南京大虐殺記念館など、中国にも戦争の犠牲者の弔いができる場所は多くある」と述べました。 陸報道官の発言にも、旧日本軍が多くの中国人を殺害したなどとされる「南京事件」を持ち出すことにより、安倍総理大臣が真珠湾を訪問しても、日本が先の大戦での加害責任から逃れることはできないと強調する狙いがありそうです。
【北京=蒔田一彦】中国外務省によると、オバマ米大統領の広島訪問について、 王毅 ( ワンイー ) 外相は27日、一部メディアに対し、「広島は注目を払うに値するが、南京は更に忘れるべきではない」と述べた。 旧日本軍によるいわゆる「南京事件」を指す発言とみられ、日本が「戦争加害者」であることを改めて印象づける狙いがあるようだ。王氏は「被害者は同情に値するが、加害者は永遠に自分の責任を回避することはできない」とも述べた。 中国は、今回の訪問によって日米同盟が一層強まることへの警戒感も抱いている。北京大学国際戦略研究院の于鉄軍准教授は本紙に対し、「中国には、安保関連法の整備や日米防衛協力の指針の改定などが中国を狙ったものではないかとの懸念がある。今回の訪問はこうした日米同盟強化の過程における重要なポイントになるだろう」と指摘した。
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