トンネルを抜ける日は、いよいよ近いのか。 2月14日に発表された楽天グループの2023年12月期決算は、売上高が前期比7.8%増の2兆0713億円、営業損益が2128億円の赤字(前期は3716億円の赤字)だった。 営業赤字が大幅に縮まったのは、モバイル事業の採算改善が主因だ。セグメント単体では3375億円の赤字と、前期から1400億円余り縮小している。売上高の増加に加え、コスト削減や基地局整備の一巡が大きく貢献した。 楽天市場を中心としたインターネットサービス、楽天カードなどのフィンテックのセグメントでも、取扱高が順調に拡大したことなどから増益を達成している。 5期連続赤字、無配でも株価は急騰 5期連続赤字を受け、配当は過去20年で初めての無配としたものの、楽天グループの株価は749円(2月20日終値)と、2月14日比で19%高にまで急騰。「サプライズはなかったが、(懸案だったモバイル事業