また「ご褒美人事」か――。人事院が12日、森永耕造事務総長が退任し、後任に松尾恵美子給与局長を昇格させる人事を発表した。事務総長に女性が就任するのは初めてだ。 「松尾さんは早大法学部卒で、大学時代は司法試験を目指していたそうです。真面目な性格なので、国会で事実と異なる答弁…
辞職した東京高検の黒川弘務検事長(63)に対する「訓告」処分を決めた過程について、安倍晋三首相と森雅子法相との間で、説明が大きく食い違っている。森氏は、内閣と法務省が実質的に決めたと説明。これに対し、首相は「検事総長が事情を考慮し、処分を行ったと承知している」と強調した。法務・検察内からは「首相の説明がおかしい」との声が上がっており、「軽い」と批判される訓告を巡り、首相答弁に疑義が出た。 検事長は、内閣が任命し、天皇が認証する「認証官」だ。任命権者は内閣で、その首長は安倍首相。国家公務員法では、懲戒処分は任命権者が行うと規定しており、過去には内閣が検事総長や検事長を懲戒処分したこともある。 懲戒処分より軽い訓告は、法務省の内規に基づく。今回の黒川氏の処分は、上司に当たる検事総長が主体なのは事実だ。 問題は過程にある。森氏は22日午前の記者会見で「法務省内、任命権者である内閣とさまざまな協議
衆院内閣委員会で国民民主党の後藤祐一氏から検察庁法改正案をめぐる質問を受ける森雅子法相=国会内で2020年5月15日午後3時9分、竹内幹撮影 高検検事長らの定年延長を特例的に可能とする検察庁法改正案を巡って激しい論戦が行われた15日の衆院内閣委員会。森雅子法相は「定年延長が必要な理由」を追及され、法務省が選ぶ「複雑困難事件10選」を挙げる一幕があった。捜査が難しい事件を具体的に挙げることで定年延長の特例規定への理解を得る狙いがあったとみられる。ところが森氏の答弁では、10件の事件を通じてなぜ定年延長が必要なのかを明確に示せず、野党側もあきれ顔。国会の議論はますます混迷し、論戦の先行きは「複雑困難」さを増している。 問われないまま突然挙げた10事件 この日の審議で、立憲民主党などの統一会派の後藤祐一氏は、ここ数年の国際的組織犯罪とサイバー犯罪のうち「最も複雑困難化した」と思われる事案で「捜査
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