【大下剛史 熱血球論】今年の日本シリーズ第5戦の9回一死満塁で、阪神・西岡剛内野手(30)が一ゴロに倒れた際、ファウルラインの内側を走って守備妨害を取られ、史上初の“守備妨害幕切れ”となった。 正直に言えば、西岡のプレースタイルは好きではない。時折派手なパフォーマンスを見せるなどロッテ時代から“軽い”という印象が拭えないからだ。 何か突拍子もないことをやる男――。そういう一種独特のイメージも漂うキャラクターだから、どうしても日本シリーズ第5戦での「守備妨害」がバッシングを受ける要因につながってしまっているのだろう。 あの場面を振り返ってみれば、西岡がラインの内側を走っていたのは明白で球審の裁定は適正だ。しかし、あの走塁は「併殺打では試合が終わってしまうし、まずい。何とかしなきゃいけない」と思ってライン上のスレスレを走ろうとしたプレー。ルール上ギリギリのところで必死になって生き延びて戦