4月も中盤になり、新社会人の研修もだいぶ進んできたことだろう。中にはそろそろ配属という企業もあるかもしれない。以前、筆者が新社会人として就職したのは東北新社の系列会社であると書いたが、今から約40年前のテレビ業界の話は、今の世の中ではなかなか面白いのではないかという気がしている。 そこは同社の映像編集と音声収録、撮影などを担当する技術者集団だった。当時の会社としては珍しく、かなりきっちり新人研修するところであった。4月の正式入社から1カ月ぐらいは、映像と音声技術について毎日座学だ。筆者ら新人は、それぞれ技術系の専門学校や理系の大学で技術を学んだものばかりではあるが、どうしても学校で学べる技術は現場よりも古い。そうした古い知識を洗い流して新しい知識に入れ替えた後、5月の連休明けから現場へアシスタントとして配属されたものだった。 40年前のテレビ業界の人材育成 筆者が配属されたのは映像編集部門