はじめて、ブロックチェーンを知った時は興奮したものです。なぜかと言うと、「分散化した環境下で、合意形成が取れる」と謳っていたからです。 「これは民主的だな、色々な問題が解決する」と夢中になりました。 「ブロックチェーン」という言葉が、どうも一人歩きしていると感じたのは、ビットコインやイーサリアムを、よく理解してからでした。 よくよく考えれば、「分散化した環境下で合意形成」と言うのは、ビットコインのことだったのです。「ブロックチェーン」は、ビットコインや他の暗号通貨を実現するための、一要素にすぎません。 今回もJimmySong氏の論考を訳してみました。 以下、本文。 ブロックチェーン技術は真新しいものであり、十分な時間を投資すれば誰かが、通貨以外に役立つものを作るということを、ビジネス界隈では多くの人が信じています。これこそ私が「ビットコインではなく、ブロックチェーンを」症候群と呼んでいる
コインチェックは3月8日、仮想通貨流出問題について会見で今後の対応を発表した(写真:ロイター/アフロ) コインチェックは3月8日、同社からのNEMの流出について発生原因の調査結果を発表した。発表によると従業員の端末がマルウェアに感染し、遠隔操作ツールによってNEMのサーバー上で通信傍受を行い、NEMの秘密鍵を窃取した上で、窃取した秘密鍵を利用して外部の不審通信先にNEMを不正送金したという。調査結果の詳細をレビューしないことには分からないことも多いが、どうにも釈然としない疑問点が残る。 なぜ端末がマルウェアに感染しただけで本番システムに入れたのかまず従業員の端末がマルウェア感染したとして、なぜ本番システムに侵入できたのだろうか。コインチェックのシステムはAmazon Web Serviceを利用しているが、AWSではシステム管理者権限を持つユーザーについて、多要素認証を使うことが推奨されて
2度のインシデントが示す安全なシステムへの理解不足勤勉な国民性を持ち、システムの運用を行わせれば確実に仕事をこなすことで世界的にも知られている日本において、Mt. Gox事件に続く、2回目の取引所における大きなインシデントが発生した。筆者は、以前より、日経IT Proの連載「ブロックチェーンは本当に世界を変えるのか」(大幅加筆をして書籍『ブロックチェーン技術の未解決問題』として出版)において、ブロックチェーンを用いたシステムにおけるセキュリティ確保の難しさを解説し、スタンフォード大学で行われたブロックチェーンのセキュリティに関するトップの会議であるBlockchain Protocol Analysis and Security Engineering 2017 (BPASE 2017)、IEEE Security & Pricvacy on the Blockhcain(IEEE S&B
(18/1/27追記) coincheckのハック事件を受けて、「マルチシグ」という単語に注目が集まり、こちらの記事へのアクセスも増えていますが、勘違いが広がる前に何点か加筆。 今回の事件はマルチシグを利用していたかどうか、より、いわゆる多額のXEMをホットウォレットで管理していたことが問題です。 ホットウォレットとは運用/業務の効率性を上げるためにサーバー上で秘密鍵を管理している状態で、それゆえハックなどの被害にあいやすいというリスクもあります。 通常は資産の大部分は、ハックなどされないようにオフラインの「コールドウォレット」に保管するのがベストプラクティスですが、今回はそれが出来てなかったのが問題です。 マルチシグは上手く利用すれば、通常のシングルシグネチャ方式よりセキュリティを強化したり、内部犯行を含む資金の持ち逃げを難しくしたりなどのメリットがありますが、こちらも鍵の生成や管理方法
NTTテクノクロスは12月20日、ブロックチェーン技術を利用したサービスの運用状態を分かりやすくグラフや図で表示する「ContractGate/Monitor」を発表。2018年1月22日に発売する。 同社ではブロックチェーン技術を取り入れてサービスに活用しようとする企業に向けたツール群「ContractGate」シリーズを計画しており、ContractGate/Monitorが第1弾となる。 ブロックチェーンにおける「ブロック」と呼ばれるレコードのチェーンの状態をわかりやすくグラフや図で表示。ブロックのつながりやブロック番号・ブロック生成時間・ブロックハッシュなどの最新の状態を視覚的に確認。ブロックのつながりやブロック番号・ブロック生成時間・ブロックハッシュなどの最新の状態を視覚的に確認できる。また、アプリケーションとブロックチェーン基盤間のトランザクション数もグラフで表示されるため、ア
2017年は「仮想通貨元年」に2017年はまさに仮想通貨元年と呼ぶに相応しい1年だった。ビットコイン価格は年初から2013年のピークを突破、12月19日には年初の約20倍の1BTC = 200万円を超えた。4月に改正資金決済法が施行されて仮想通貨の法的位置づけが明確になるとともに仮想通貨交換業者が正式に金融庁の登録を受けた。かねて懸案となっていたビットコインの処理能力もSegWitが有効化されて容量が拡張されて、ライトニングネットワークなどのオフチェーン取引が可能となった。ICOによる資金調達が国内でもいくつか出て、VALUなど個人向けの資金調達プラットフォームも登場し、仮想通貨ならではの新たなユースケースも出てきている。 一転してビットコイン価格は調整局面に今年は仮想通貨にとって、どのような年になるのだろうか。まず昨年の上昇相場で見過ごされてきた様々なリスクや矛盾が顕在化する年となるだろ
こんにちは。 新規事業開発室の @mosa_siru です。 ブロックチェーンAdvent Calendar 14日目の記事です。 社内では新テクノロジーに対しての研究を一部で進めており、スマートスピーカーやVR/ARなどに加え、ブロックチェーンを現在調査しています。この研究・調査の一貫でマイニングについて調べてみました。 この記事では、マイニングの基礎知識と概観について、かなり平易に説明します。基本から順に説明していくので、知ってる人はどんどん飛ばして読んでってください。 また、弊社が進めているブロックチェーン技術に関する研究内容は下記のブログで紹介しています。 blockchain.gunosy.io マイニングって? マイニング報酬 送金手数料 difficultyの調整 ハッシュレートと価格の関係 価格 => ハッシュレート ハッシュレート => 価格 ハッシュアルゴリズムとマシン
仮想通貨といえば「ビットコイン」が代表格だが、ほかにもさまざまな仮想通貨が開発され、ビットコインとは違った特徴を競っている。そんな中、特徴的な広がりをみせているのが、日本発の「モナコイン」(モナーコイン・Monacoin)だ。 その名の通り、「2ちゃんねる」発のネコキャラクター「モナー」が由来の仮想通貨。コインのイメージイラストにはモナーが描かれ、ほんわかした雰囲気だ。その冗談みたいなネーミングや2ちゃんねるという出自から、“お遊び”コインと思われ、「ニートのおはじき」などとバカにされることもある。 だが、今年に入って価格は急騰。1月には3円前後で取引されていたが、春にビットコインに先駆けて「Segwit」(取引データの圧縮)を導入したことで注目を浴び、10月には日本の仮想通貨取引所最大手「bitflyer」に上場したことで話題に。一時700円以上の高値を付け、「価格が急上昇した仮想通貨」
最近では主要なメディアEthereumが出るようになってきました。Ethereumを聞いたことがあってもよくわからんという人が多いと思います。 また、AmazonがEthereumの名前のついたドメイン名を取得したというニュースも、なぜかBitcoinのイラストが表紙になってしまうのが現状です。理由は、EthereumよりBitcoinのほうが大衆の関心を掴みやすいからでしょう。 そんなEhereumですが、2018年は大手メディアが解説をし始めたり、解説本が出たりとする年になるでしょう。2017年のビットコインと同じように時代を飾ると予想しています。そんな時期にEthereumについて知っていたほうがいい!ということでこのポストを書きました。 基本はこちらのブログポストとEthereumのイエローペーパーを翻訳・解説しながら仕組みにせまっていきます。図も同ブログポストとホワイトペーパーか
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