アルゼンチン農業庁、国立農牧技術院(INTA)および国立気象局(SMN)で構成される国家干ばつ監視委員会が2022年8月に実施した調査によると、国内の農業に適した地域、3,300万~3,400万ヘクタール(ha)のうち、75%が降雨不足による干害に見舞われている。畜産や林業に適した地域を含めると、全国の約1億2,600万haが水不足の状況にある(現地紙「ラ・ナシオン」9月16日)。 国立気象局によると、2022年のアルゼンチンにおける冬季は、過去61年間で7番目に乾燥した冬だった。南米沿岸の海面水温が平年より低い状態が続くラニーニャ現象は、アルゼンチンに降雨不足をもたらす。直近3年の水不足はラニーニャ現象の影響によるもの。3年連続でラニーニャ現象の影響を受けるのは1998年から2001年にかけての3年間以来だ。こうした状況から、アルゼンチン国内では、農業が必要としている降雨量の増加は見込め