政治 衆院議運委で立憲民主党・泉健太代表の質疑に答弁する岸田文雄首相=8日午後、国会・衆院第1委員室(大塚聡彦撮影) 発足以来、堅調だった岸田文雄内閣の支持率がこのところ低迷している。直近の報道各社の世論調査では43~29%という数字が並び、急落ぶりは顕著だ。そして原因については一様に、国葬と旧統一教会問題だと分析されている。 思い返せば、ここ10年ほどの日本政治の最大の対立軸は、元首相の安倍晋三への賛否だった。突然の死から2カ月以上たった今もなお、その対立軸に沿って国論が割れているというのは、元首相の存在感の大きさに改めて思いをいたすべきか、はたまた現首相の影の薄さを嘆くべきか。亡き元首相にからむ話題で左右両翼がヒートアップする、「安倍ロス」としか言いようのない言論状況がしばらくは続くのだろう。 旧統一教会と自民党の関係を中心とした「政治と宗教」をめぐる問題については、『文芸春秋』の巻頭