イーロン・マスク氏は共同創設したニューラリンク社が人の脳にチップを埋め込んだことを発表した。 29日、イーロン・マスク氏は共同創設したニューラリンク社が臨床試験で人の脳にチップを埋め込むこんだことを発表した。 「テレパシー」と呼ばれるチップの埋め込みは28日に行われ患者は順調に回復し初期の結果として脳神経からは電気信号が確認されたという。 ニューラリンク社は脳にチップを埋め込み、病気や事故で体が不自由な人が思考だけでパソコンなどの操作ができることをめざし、これまで、動物による研究を進めていた。 2023年9月には、頚髄の損傷や、ALS=筋萎縮性側索硬化症で体を動かすことができない22歳以上の人を対象に、臨床試験の参加者を募集していた。
タピオカやカエルの卵ではありません。 英国のノッティンガム大学(UoL)で行われた研究により、希ガスであるクリプトン原子(Kr)をカーボンナノチューブの内部に閉じ込めることで「一次元の気体」を作成し、その様子をリアルタイムで視覚的に捉えることに成功しました。 実際に撮影された映像では、クリプトン原子が狭いチューブ内である種の「交通渋滞」に巻き込まれており、数珠つなぎに配置されている様子が見て取れます。 研究者たちは「希ガス原子がチューブ内部で一次元ガスとして生成されている様子を撮影したのは今回の研究が世界初である」と述べています。 しかし、研究者たちはいったいどうやって希ガス原子をチューブに詰めたのでしょうか? そして一次元ガスを生成することに、いったいどんな意義があるのでしょうか? 今回はまず実験に使われたカーボンナノチューブとフラーレンについて解説しつつ、研究の興味深い点を紹介したいと
JAXA(宇宙航空研究開発機構)は1月25日、小型月着陸実証機「SLIM」について、着陸直前にスラスターの1本が脱落して推力が半減したものの、目標点から55m離れた場所に軟着陸したと発表した。LEV-2(SORA-Q)が撮影したSLIMの画像も公開した。 着陸シーケンスを順調にこなしていた。計8回の軌道変更や動力降下フェーズでは異常兆候はみられなかった。「高度50m付近までの着陸降下は非常に良好だったと考えている」(JAXA宇宙科学研究所、SLIMプロジェクトチームの坂井真一郎マネージャ)。 しかし、高度50m付近でホバリング中に推進系に異常が生じた。 データによると、0時19分18秒ごろにメインエンジン2基の合計推力が突然55%程度に低下。また着陸後の温度データからは片側のエンジンが温度上昇が見られなかったため、片側が脱落したと分かった。さらに航法カメラ画像にもそれまで見られなかった光や
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(理事長:山川宏)と株式会社タカラトミー(代表取締役社長 COO:小島 一洋)、ソニーグループ株式会社(代表執行役 会長 CEO:吉田 憲一郎)、同志社大学(学長 植木 朝子)の4者で共同開発※1した変形型月面ロボット(Lunar Excursion Vehicle 2(LEV-2)、愛称「SORA-Q」、以下「LEV-2」)は、小型月着陸実証機(SLIM、以下「SLIM」)※2の撮影に成功しました。これにより、LEV-2は超小型月面探査ローバ(Lunar Excursion Vehicle 1(LEV-1)、以下「LEV-1」)※3と共に、日本初※4の月面探査ロボットになり、世界初※4の完全自律ロボットによる月面探査、世界初※4の複数ロボットによる同時月面探査を達成しました。さらに、LEV-2は世界最小・最軽量※4の月面探査ロボットとなりました。 LE
VR(仮想現実)の技術が進化するにつれて、没入感の高いコンテンツを高解像度で楽しめるようになっていますが、「VR空間内の移動」を現実とリンクさせる方法が大きな課題となっています。ディズニーの研究組織であるDisney Researchが、世界初の多人数対応で全方向対応の拡張可能な動く床「ホロタイル(HoloTile)」を開発中であることを明らかにしました。 実際にDisney Researchが開発する「動く床」がどんなものなのかは以下のムービーで見ることができます。 Disney Imagineer Makes History | Disney Parks - YouTube Disney Researchのフェローを務めるラニー・スムート氏。 スムート氏は約20年間ベルシステム(のちのAT&T)に勤めており、1998年にDisney Researchの研究員となりました。スムート氏はD
SRAMはトロイの木馬を仕掛け、一気にシマノを窮地に追い込んだ。ロードバイク界隈はまだ平穏だが、MTB界には激震が走った。SRAMイーグルトランスミッションという革新的な兵器はいま、MTB界からシマノを追いやろうとしている。 2020年、SRAMがUDH(ユニバーサル・ディレイラーハンガー)を発表した。待っていたかのようにTREKからUDHを搭載したフューエルEXが登場した。SRAMとTREKはご近所だから、互いに協力しながら研究開発を進めていたのだろう。 当初、UDHのデザインは「どの自転車メーカーも無料で使用できるオープンスタンダード」として発表された。当初は、だ。 表向きは、業界全体で無数にある独自のハンガーやアクスルスレッド規格の必要性を減らし、消費者の利便性を向上させ、部品選定の悩みの種を減らすため、だった。しかし、これはSRAMが新しいダイレクトマウントディレイラー(フルマウン
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NVIDIAがデスクトップPC向けGPU「GeForce RTX 40 SUPER」を発表。ハイエンド〜ミドルハイGPUを強化 ライター:米田 聡 米国時間2024年1月8日,NVIDIAは,米国・ラスベガスで行われる大規模展示会「CES 2024」に合わせて特別講演を行った。その中で,デスクトップPC向け新型GPU「GeForce RTX 4080 SUPER」「GeForce RTX 4070 Ti SUPER」「GeForce RTX 4070 SUPER」の3製品を発表した。 本稿では,3製品の概要に加えて,ゲーマーに関連した発表をざっくりとまとめてみたい。 「SUPER」の登場でGeForce RTX 40シリーズは合計7モデルへ 今回,発表となったGeForce RTX 40 SUPERシリーズは,GeForce RTX 40シリーズGPUのバリーションとして追加される3製品に
実験では、eSoilを通して電気刺激を受けた大麦の苗が、通常の成長速度よりも約50%速く成長することを示した。これまでの研究では根の刺激に高電圧が使っていたが、eSoilは低電圧で済むという大きな利点を有している。この方法で苗が窒素をより効率的に処理することを確認しているが、電気刺激がプロセスにどのように影響するかについては、まだ明らかになっていないという。 Source and Image Credits: eSoil: A low-power bioelectronic growth scaffold that enhances crop seedling growth, Proceedings of the National Academy of Sciences(2023). https://dx.doi.org/10.1073/pnas.2304135120 関連記事 電気で傷を
このコーナーでは、2014年から先端テクノロジーの研究を論文単位で記事にしているWebメディア「Seamless」(シームレス)を主宰する山下裕毅氏が執筆。新規性の高い科学論文を山下氏がピックアップし、解説する。 Twitter: @shiropen2 明治大学の渡邊研究室に所属する研究者らが発表した論文「WhisperCast: ヘッドフォン装着者だけが聴取可能な音を再生する磁気誘導を利用した手法の検討」は、ヘッドフォンやイヤフォンを装着している人のみが聞こえる音声や音楽を外部から挿入するシステムを提案した研究報告である。 このシステムは、磁気誘導を用いて、ヘッドフォンやイヤフォン内の振動板を直接鳴動させ、装着者だけが聴取できる音を生成する。WhisperCastのハードウェア構成には、空芯コイルとアンプを含んでいる。 具体的なプロセスとして、コンピュータが任意の波形(通知音や好きな音楽
KDDIとKDDI総合研究所は12月26日、次世代暗号(耐量子暗号)として標準化が進められている「Classic McEliece」方式において、これまでは総当たりによる探索での解読には1兆年以上要するとされてきた1409次元の暗号を、わずか29.6時間で解読に成功し、2023年11月13日に世界記録を更新したことを共同で発表した。詳細は、2024年1月23~26日に長崎で開催される「2024年 暗号と情報セキュリティシンポジウム(SCIS2024)」で発表される予定。 量子コンピュータの性能が向上した将来、現在の方式では暗号強度が不足することが指摘されており、アメリカ国立標準技術研究所(NIST)は2030年ごろに向けて、将来の量子コンピュータの性能にも耐えうる耐量子暗号の検討を進めている。NISTは2022年7月に、耐量子暗号の標準として4つの暗号方式を選定しており、さらに現在はCla
ガジェット全般、サイエンス、宇宙、音楽、モータースポーツetc... 電気・ネットワーク技術者。実績媒体Engadget日本版, Autoblog日本版, Forbes JAPAN他 ダイヤモンドは輝く宝石としての価値以外に、地球上で最も硬い物質であるという、物理的な特性でもほかにはない価値を持っています。 その硬さは70~150GPaという高い圧力に耐え、磁器タイルやコンクリートを切るダイヤモンドカッターやドリルビットといった切削工具に利用されたり、歯科で使われるハンドピースなど、様々なところで利用されてきました。 しかし、天然もの・合成ものいずれのダイヤモンドにおいても、採掘による公害の発生や合成過程におけるエネルギー消費といった環境への負荷・影響はあり、材料の専門家はダイヤモンドに代わる超硬質素材として、窒化炭素と呼ばれる素材を合成しようと研究を積み重ねてきました。 窒化炭素の特性は
ゲームにおける建物の窓の内部を、“3Dで構築せずに”立体的に表現できる手法が注目を集めている。『Marvel’s Spider-Man』など、近年のオープンワールドゲームでは採用例が増えているようだ。 Image Credit: Mat Bratko on YouTube 今回注目を集めているのは「fake interior」あるいは「interior mapping」などと呼ばれる手法だ。interior mappingは主に、ゲーム中の建物の窓などに用いられている。オープンワールドゲームなど、多数の建造物が登場するゲームにおいては、それらが備える窓も無数に存在。それぞれの窓の内側を描く、あるいは誤魔化す必要がある。窓の内側の空間を3Dで構築するとなると途方もない作業が必要になり、また描画する際の負荷も大きくなる。そのため2D画像をそのまま貼り付けたり、あるいはカーテンが閉まった画像を用
このコーナーでは、2014年から先端テクノロジーの研究を論文単位で記事にしているWebメディア「Seamless」(シームレス)を主宰する山下裕毅氏が執筆。新規性の高い科学論文を山下氏がピックアップし、解説する。 Twitter: @shiropen2 スロベニアのヨージェフ・ステファン研究所Humar Labに所属する研究者らが発表した論文「Smectic and soap bubble optofluidic lasers」は、せっけん泡(シャボン玉)を光学的な共振器として使用し、レーザー光を放出する技術を提案した研究報告である。 せっけん水と蛍光染料を混ぜた泡に光を当てることで、非常に小さなレーザーを作ることができ、これらは極めて微小な圧力変化や電場の変化に対して敏感であることを示した。 この研究では、ミリメートルサイズのせっけん泡をレーザー光で照らすことで、泡がレーザー光を放出する
この記事をまとめると■筑波サーキットは市販車のテストや開発を行うのに最適なサーキットでもあった ■雑誌やビデオ取材で使われることも多く、エンジニアもサーキットテストには注目していた ■サーキットテストは減少傾向だが、サーキットで得られるデータは公道以上という声もある なぜ誰もが走るわけではないサーキットで車両開発をするのか 遡れば1970年代後半頃から、「市販車をサーキットで走らせて評価する」というテストスタイルは行なわれていた。当時、多く使われていたのは東京からほど近い茨城県に位置する筑波サーキットだ。1周約2kmの小ぢんまりとしたサーキットでバックストレートが約400mあり、性能指標のひとつとして取り上げられることの多かった0〜400m発進加速(通称:ゼロヨン)を計測するのに好都合だった。 だが、走り好きな編集者が多い媒体でラップタイムに着目して、ハンドリング性能とラップの速さを確かめ
先月末に科学論文サイトで常温・常圧超電導物質として発表されるや、世界中で大きな注目を集めたLK-99。しかしその後の各国研究機関による追試実験の結果、残念ながらこの物質には超電導性が認められないことが判明しました。今回のメルマガ『週刊 Life is beautiful』ではWindows95を設計した日本人として知られる中島聡さんが、その決定打となった二つの論文の内容を詳しく解説。さらにLK-99の追試論文のほとんどが中国の研究者で占められている点に注目するとともに、アメリカで追試が遅れた意外な理由を明かしています。 プロフィール:中島聡(なかじま・さとし) ブロガー/起業家/ソフトウェア・エンジニア、工学修士(早稲田大学)/MBA(ワシントン大学)。NTT通信研究所/マイクロソフト日本法人/マイクロソフト本社勤務後、ソフトウェアベンチャーUIEvolution Inc.を米国シアトルで
11月21日、米半導体大手エヌビディアは、アップルにはできない中国を巡る懸念の払拭が可能だ。米カリフォルニア州サンタクララのエヌビディア本社で2022年5月撮影。同社提供(2023年 ロイター) [23日 ロイター] - 人工知能(AI)向け半導体で圧倒的シェアを誇る米エヌビディア(NVDA.O), opens new tabが、これまで米インテル(INTC.O), opens new tabの牙城だったパソコン(PC)用半導体市場に挑もうとしている。 事情に詳しい2人の関係者はロイターに、エヌビディアがマイクロソフト(MSFT.O), opens new tabの基本ソフト(OS)「ウィンドウズ」を動かすCPUの設計をひそかに開始し、そこには英半導体設計大手アーム(O9Ty.F), opens new tabの技術が使われると明かした。 マイクロソフトは、半導体メーカー各社がウィンドウズ
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