「あいちトリエンナーレ2019」実行委員会が展示の中止を決めた「平和の少女像」=令和元年8月、名古屋市 愛知県の大村秀章知事が会長を務める芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」実行委員会が、名古屋市に未払いの負担金約3380万円を支払うよう求めた訴訟の判決で、名古屋地裁は25日、請求通り全額の支払いを市側に命じた。激しい抗議を受けた、昭和天皇の肖像を燃やすシーンがある映像作品などは「ハラスメントや違法なものだと断定できない」と指摘。展示したことは負担金を減額変更できる「事情」に当たらないとした。 判決理由で岩井直幸裁判長は、企画展「表現の不自由展・その後」で元慰安婦を象徴する「平和の少女像」などが展示されたことは、市側が主張する「公金支出を許容し難い事態」には該当しないと判断。その上で「負担金の支払いを拒むことはできない」と述べた。 判決などによると、市は令和元年7月までに芸術祭の負担金約