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ブックマーク / www.interq.or.jp (32)

  • ST合剤:バクタ

    【働き-1】 感染症は、病原微生物が人の体に侵入し悪さをする病気です。腫れや発赤を生じ、ときに化膿し、痛みや発熱により苦痛をもたらします(実は、このような症状は病原微生物と戦うための体の防衛システムでもあるのです)。 病原微生物には、細菌やウイルス、真菌(カビ)、原虫などが含まれます。このお薬が有効なのは おもに“細菌”による感染症です。細菌以外では、ある種の真菌(ニューモシスチス)やトキソプラズマ原虫にも有効です。病原菌が死滅すれば、腫れや発赤がおさまり、痛みがとれ、熱があれば解熱します。膀胱炎など尿路感染症に用いられることが多いです。 【働き-2】 ニューモシスチス肺炎(カリニ肺炎)は、いわゆる日和見感染症のひとつです。健康な人は心配ないのですが、エイズの患者さんや、免疫抑制療法などで抵抗力が落ちている人が感染すると たいへんやっかいです。治療が困難で、命にかかわることも少なくありませ

  • エペリゾン:ミオナール

    筋肉を緊張させている神経をしずめる作用があります。また、筋肉の血流を改善します。そのような作用から、筋肉のコリやこわばりがとれて痛みがやわらぎます。 具体的には、痙性麻痺など筋肉がこわばる病気、あるいは、腰痛、手足のこわばり、ひどい肩こり、五十肩、緊張型頭痛などの治療に用いられています。

  • トラマドール/アセトアミノフェン:トラムセット

    【働き】 2種類の有効成分からできている鎮痛薬です。第一の成分はトラマドール(トラマール)。オピオイドと呼ばれる特殊な鎮痛薬で、ふつうの鎮痛薬が効きにくい神経痛などによい効果を示すのが特徴です。麻薬系強オピオイドのモルヒネに比べ作用がおだやかで、便秘などの副作用も比較的少ないです。 もう一つの配合成分は、昔からあるアニリン系解熱鎮痛薬のアセトアミノフェン。こちらは、痛みの神経に働きかけ、痛みに対する感受性を低下させて痛みをしずめます。必ずしも強力とはいえませんが、安全性が高く、各種の痛みに汎用される良薬です。処方薬としてはもちろん、一般薬(OTC)の多くにも採用されています。 これら2成分がいっしょに作用することで、鎮痛効果の早期発現、効果増強、作用時間の持続がはかれるのです。また、トマドールの低用量化による副作用の軽減も期待できます。適応となるのは、一般的な鎮痛薬では十分な効果が望めない

  • セレコキシブ:セレコックス

    【働き】 炎症をしずめて、腫れや発赤、痛みなどの症状をおさえます。ただし、対症療法薬ですので、病気の原因そのものを治すことはできません。適応症は、関節リウマチや変形性関節症、腰痛症、肩関節周囲炎、外傷後あるいは抜歯後などにおける消炎・鎮痛です。 【薬理】 炎症を引き起こすプロスタグランジン(PG)という物質の生合成を抑制します。その作用機序は、プロスタグランジン(PG)の合成酵素シクロオキシゲナーゼ(COX)を阻害することによります。とくに、炎症反応にかかわる特定のシクロオキシゲナーゼ(COX-2)を選択的に強く阻害します。 【臨床試験】 この薬セレコキシブと、副作用が少ないとされるアセトアミノフェンとの比較試験が海外でおこなわれています。その結果、副作用については同等で、痛みの改善効果はセレコキシブのほうが優れていました。鎮痛薬の副作用で問題となる消化性潰瘍について、3カ月間、2000人

  • ジクロフェナク(坐):ボルタレン

    【働き-1(坐剤・注腸軟膏)】 炎症をしずめて、腫れや発赤、痛みなどの症状をおさえます。熱を下げる作用もあります。ただし、対症療法薬ですので、熱や痛みの原因そのものを治すことはできません。変形性関節症や腰痛症などに対し、整形外科領域で用いられることが多いです。坐剤が一般的ですが、注腸軟膏もあります。 【働き-2(テープ剤)】 ジクトルテープは、がんの痛みに適応する特殊なテープ剤です。有効成分が皮膚から直接全身の血液中に移行し、24時間安定した血中薬物濃度を維持することで効果の持続が期待できます。 【薬理】 炎症や発熱を引き起こすプロスタグランジン(PG)という物質の生合成を抑制します。プロスタグランジン(PG)の合成酵素「シクロオキシゲナーゼ(COX)」を阻害することによります。 この薬の仲間は「非ステロイド抗炎症薬(NSAID)」と呼ばれ、いろいろな痛みに広く用いられています。熱やノドの

  • プレガバリン:リリカ

    【働き】 神経障害性疼痛は神経の損傷や機能異常による痛みで、障害部位の違いから中枢性と末梢性に大別されます。中枢性は脳または脊髄の神経に起因するもので、脳卒中後疼痛、脊髄損傷後疼痛、椎間板ヘルニアや頚椎症、さらには大部分の三叉神経痛がこれにあたります。一方、末梢性とされるのが糖尿病性末梢神経障害性疼痛や帯状疱疹後神経痛です。中枢性と末梢性の両要素を含むものとしては脊髄神経根症、幻肢痛、がん痛、化学療法誘発性疼痛などがあげられます。有病率が多い慢性腰痛やひざ関節痛の要因はさまざまで、複合要因の一つとして神経障害が関与していることがあります。 このお薬は、そのような神経に起因する神経障害性疼痛に有効な鎮痛薬です。作用メカニズムは、痛みを発する異常に興奮した神経系において、各種の興奮性神経伝達物質の放出を抑制することによります。過敏になっている神経をしずめることから、一般的な鎮痛薬(NSAIDs

  • ルパタジン:ルパフィン

  • 補中益気湯

    【働き】 補中益気湯(ホチュウエッキトウ)という方剤です。胃腸の働きをよくして体力を回復をさせ、元気をとりもどすのを助けます。体の疲れ、欲不振、胃弱、夏やせ、こじれて長びくカゼ、痔、あるいは病中・病後、手術後などで体力が弱っているときに用います。 【組成】 漢方薬は、自然の草や木からとった「生薬」の組み合わせでできています。補中益気湯の構成生薬は、体によい下記の10種類です。滋養強壮作用のある“人参”と“黄耆”、水分循環をよくする“蒼朮”、炎症をひく“柴胡”、血行をよくして貧血症状を改善する“当帰”、のどの痛みや痔を治す“升麻”、胃腸の働きをよくする“陳皮”や“生姜”などです。これらがいっしょに働くことで、よりよい効果を発揮します。病院では、煎じる必要のない乾燥エキス剤を用いるのが一般的です。 人参(ニンジン)黄耆(オウギ)蒼朮(ソウジュツ)または白朮(ビャクジュツ)柴胡(サイコ)当帰(

  • トラネキサム酸:トランサミン

    【作用-1】 “プラスミン”という血液を溶かす物質の働きをおさえることで、止血作用を発揮します。このことから、「抗プラスミン薬」と呼ばれています。安全性も高く、各種の出血に広く用いられています。 【作用-2】 プラスミンは、アレルギーや炎症反応にもかかわっています。このお薬で、プラスミンの働きを弱めれば、アレルギー症状や炎症(腫れ)がやわらぎます。このような作用にもとづき、湿疹やじん麻疹、のどの赤みや腫れ、口内炎などに処方されています。皮膚科ではシミの治療にも応用されます。 【診察で】 持病のある人は医師に伝えておきましょう。服用中の薬を医師に教えてください。 【飲み合わせ・べ合わせ】 別の止血薬のトロンビンとはいっしょに使用できません。併用により血栓ができやすくなるためです。トロンビンは胃の出血をおさえるのに、外来でもときどき処方されますから注意してください。 【注意する人】 血栓が安

  • エプラジノン:レスプレン

  • モンテルカスト:シングレア,キプレス

    【働き】 アレルギーの発症には、ヒスタミンやロイコトリエンなどいろいろな体内物質が関与しています。このお薬は、喘息に深くかかわるロイコトリエンを強力におさえます。軽い喘息でしたら単独でも十分な効果がえられます。さらに、鼻みずや鼻づまりなど鼻粘膜で起こるアレルギー症状にも有効です。 【薬理】 選択的にロイコトリエン受容体に拮抗し、抗炎症作用、気管支収縮抑制作用を示します。そして、気道過敏性の亢進が抑制され、喘息発作が起こりにくい状態になります。同様に、鼻粘膜においても抗炎症作用、過敏性抑制作用を発揮し、くしゃみや鼻水、鼻づまりを改善します。 新しいタイプの抗アレルギー薬です。専門的には「ロイコトリエン拮抗薬」もしくは「抗ロイコトリエン薬」に細分類されます。従来の抗アレルギー薬に比べ、とくに喘息によい効果を発揮するのが特徴です。ただし、重症の場合は、やはり吸入ステロイド薬といっしょに用いる必要

  • カルボシステイン:ムコダイン

    痰や膿の粘りをとり、排出しやすくします。また、荒れた副鼻腔粘膜や気管支粘膜の線毛細胞を修復して、粘膜の抵抗力を高めます。 カゼを含め、上気道炎、気管支炎、喘息などの去痰に、また副鼻腔炎の排膿に用います。シロップは、滲出性中耳炎の排液にも使われます。内科や耳鼻咽喉科、小児科などで広く処方されています。

  • 桔梗石膏

  • アズレン:アズノール

    【散・顆粒】 アズレンスルホン酸ナトリウムとして、1回4~6mgを適量(約100mL)の水又は微温湯に溶解し、1日数回含嗽する。なお、年齢、症状により適宜増減する。 【アズレンうがい液4%】 アズレンスルホン酸ナトリウム水和物として、1回4~6mg (1回押し切り分、又は5~7滴)を、適量 (約100mL)の水又は微温湯に溶解し、1日数回含嗽する。なお、年齢、症状により適宜増減する。 【うがい液4%】 アズレンスルホン酸ナトリウム水和物として、1回4~6mg(T、アズレイ:4~5滴)(アボダース、ケンエー:4~6滴)(TYK、TSU:5~7滴)を、適量(約100mL)の水又は微温湯に溶解し、1日数回含嗽する。なお、年齢、症状により適宜増減する。 【うがい液1%】 アズレンスルホン酸ナトリウム水和物として、1回4~6mg(0.4~0.6mL)(アズレワン:9~13滴)(アーズミン:15~23

  • 亜鉛華軟膏

    “酸化亜鉛”を含む軟膏です。酸化亜鉛には、患部を保護し、炎症をやわらげる効果があります。また、患部の浸出液を吸収し乾燥させる働きもします。これらの作用により、皮膚の再生を助け傷の治りをよくします。 消炎作用はおだやかなので、比較的軽い症状に適します。ステロイド外用薬のような劇的な効果は期待できませんが、皮膚保護薬として長期に使っても安心です。

  • 抗ヒスタミン薬 レボセチリジン塩酸塩 ザイザル錠5mg - おくすり110番

    【働き】 アレルギーの発症には、ヒスタミンという体内物質が関与しています。このお薬は、ヒスタミンの受容体をブロックし、その働きをおさえることで アレルギー症状を緩和します。花粉症などの季節性アレルギー性鼻炎、ダニやハウスダストで起こる通年性アレルギー性鼻炎、じんま疹、湿疹のかゆみなどに有効です。ただし、対症療法薬ですので、アレルギーの原因そのものは治せません。 【薬理】 抗原の刺激でアレルギー反応がはじまると、免疫系の細胞(肥満細胞)からヒスタミンをはじめとする化学伝達物質が放出されます。そして、ヒスタミンはある種の神経受容体(H1受容体)と結合し、その刺激によりさまざまなアレルギー症状が誘発されるのです。この薬の主作用は、ヒスタミンの受容体を遮断することです。さらにプラスアルファの作用として、ロイコトリエンなどアレルギーに関係する化学伝達物質の遊離を抑制する作用もあわせもちます。 広く抗

  • ポラプレジンク:プロマック

    【働き】 胃の粘膜が弱ると、胃酸の刺激で、胃炎や胃潰瘍(胃粘膜の傷)を起こしやすくなります。 このお薬は、胃の粘膜を保護して、胃炎や胃潰瘍の治りをよくします。また、鎮痛薬など他の薬による胃の荒れを予防します。 そのほか、亜鉛不足による味覚障害や臭覚障害に応用されることがあります。この薬に含まれる亜鉛分の補給が目的です。 【薬理】 弱った胃の粘膜に付着して、胃酸に対する防御機能を高めます。 胃酸に対する「防御因子増強薬」です。強い作用があるとはいえませんが、副作用はほとんどありません。胃潰瘍の治療に補助的に用いるほか、鎮痛薬など他の薬による胃の荒れを予防する目的で、いっしょに処方されることもあります。来の適応症ではありませんが、亜鉛を含有することから、亜鉛欠乏性味覚障害をはじめとする亜鉛欠乏症に応用されることがあります。亜鉛含有量は1錠中 約17mg(プロマックD錠75)、顆粒1g中 約3

  • テプレノン:セルベックス

    【働き】 胃の粘膜が弱ると、胃酸の刺激で、胃炎や胃潰瘍(胃粘膜の傷)を起こしやすくなります。 このお薬は、胃の粘膜を丈夫にします。そして、胃酸に対する抵抗力を高め、胃炎や胃潰瘍の治りをよくします。また、鎮痛薬など他の薬による胃の荒れを予防します。 【薬理】 胃を守る粘液を増やしたり、胃粘膜の血流をよくすることで、胃酸に対する防御機能を高めます。傷ついた組織の修復を助ける作用もあります。 胃酸に対する「防御因子増強薬」です。強い作用があるとはいえませんが、副作用はほとんどありません。この部類で、もっとも処方されている薬剤の一つです。胃炎や胃潰瘍の治療に広く用いられています。鎮痛薬など他の薬による胃の荒れを予防する目的で、いっしょに処方されることも多いです。

  • バラシクロビル:バルトレックス

    核酸類似体の抗ヘルペスウイルス薬です。アシクロビル(ゾビラックス)のプロドラッグで、体内で抗ウイルス作用を持つアシクロビルに変換されてから効果を発揮します。吸収効率がよく、1日1~3回の服用で済みます(アシクロビルは1日5回)。第2世代抗ウィルス薬とされます。 【診察で】 持病やアレルギーのある人は医師に伝えておきましょう。服用中の薬を医師に教えてください。妊娠中または妊娠している可能性のある人は申し出てください。 【注意する人】 腎臓が悪い人や高齢の人は薬の排泄が遅れ、精神変調や意識障害を起こしやすいです。そのため、服用間隔を延ばすなど慎重に用いなければなりません。 注意が必要なケース..腎臓病のある人、高齢の人など。 【飲み合わせ・べ合わせ】 薬の飲み合わせによっては、副作用がでやすくなります。痛風の薬のプロベネシド(ベネシッド)、胃の薬のシメチジン(タガメット)、免疫抑制薬のモフェ

  • 柴朴湯

    【働き】 柴朴湯(サイボクトウ)という方剤です。体の免疫反応を調整し、炎症をやわらげる働きをします。また、咳をしずめたり、高ぶる神経を安定させて、心と体の状態をよくします。体力が中くらいで、ミゾウチから肋骨下部が張り、胸苦しさやノドのつかえ感のある人に向きます。 具体的には、喘息や気管支炎で痰をともなうとき、こじれて長びくカゼの咳、また、抑うつ感や不安神経症などにも適応します。 【組成】 漢方薬は、自然の草や木からとった「生薬」の組み合わせでできています。柴朴湯の構成生薬は下記の10種類です。“柴胡”と“黄ごん”の組み合わせにより、炎症をしずめる効果が高まります。“半夏”と“厚朴”は、胸のつかえ感や吐き気をおさえ、咳をしずめ、また気分を落ち着けるのに役立ちます。そのほか、水分循環をよくする“茯苓”、滋養作用のある“人参”、炎症や痛みを緩和する“甘草”などが配合されています。これらがいっしょ