認識論において、ゲティア問題(英語: Gettier problem)とは、知識のJTB説(正当化された真なる信念)に対する反例である。名前は、エドムント・ゲティア(en:Edmund Gettier)が1963年に上梓した3ページの論文「正当化された真なる信念は知識か」(Is Justified True Belief Knowledge?)に負っている。 問題の所在とJTB定式[編集] この問題は基本的にはすべての人が関係しうるもので、「信念が知識になるためにはどのような条件が満たされなければいけないか?」というものである。 知識とは、正当化された真なる信念であるという定式がプラトン以来の伝統であり、これを「JTB定式」と呼ぶ。 JTB定式によれば、ある命題についての信念が (a)その命題が信じられている (b)その命題が真である (c)その命題を信じる人が信じるに足る理由を持つ[1]