【経営者目線】 『日本銀行「失敗の本質」』(小学館新書)などの著書がある朝日新聞編集委員の原真人さんとニッポン放送で対談した。 日銀は先月19日、マイナス金利政策の解除を決めた。会見を取材した原さんは注目点として、新しい金融政策の名称を問われた植田和男総裁が、「普通の金融政策」と答え、裏を返せばこれまでが異常だったことを認めたこと。そして「(大量保有している国債などを指し)遺産のようなものが残り続ける」とはじめてコメントしたことをあげた。これまで黒田日銀を否定することを慎んでいた植田総裁の本音がうかがえる発言があった点が印象的だったという。 解除に踏み切った理由については、今春闘の平均賃上げ率が高水準となり、賃金と物価がそろって上がる好循環が実現すると判断したと会見では述べていた。ただ、原さんは「株価は高くなっているが、実体経済は強くない。本音としては早く異常な金融政策から出口に向かいたい